過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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931: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/02/19(日) 01:09:06.78 ID:thheYmzFo

 ほむらにしてみれば、どちらに転んでも予測の難しい事態。答えに窮するのも当然。
 沈黙が続く中、鋼牙は右手をそっと魔戒剣に伸ばした。もしもの時は誰より早くこれを抜き放つ。
 しかしマミはいつまで経っても動かなかった。

「……いいわ」

「え……?」

 それから数秒、マミがほむらの手を放す。同時に重苦しい空気がふっと弛緩した。
 マミから放たれていたプレッシャーが消えたのだ。これには、ほむらも当惑している。

「帰りたければ帰っていいと言ったの。この場は見逃してあげる。
動機がどうあれ、あなたには借りもあるしね」

 この場で事を構える気はなさそうだが、恩でなく借りと言うあたりに根底にある不信感が窺える。
 その証拠に、まだ何か言いたげなほむらを黙らせた視線は鋭い。

「わかってる。もちろん、これで借りが返せたとは思ってないわ。
いずれ必ず返す。その時は徹底的に吐いてもらうから」

 あっさりほむらを解放したマミを鋼牙は訝しむ。
 攻撃的な態度の割に退くのは妙に早かった。もっと食い下がるものと思っていたのだが。
 そして、最も驚いたのは彼女の態度の変わりよう。
あれほど怯えていたのが、一瞬で当初の高飛車とも取れる態度に戻っている。

 いったい、彼女の内でどんな思考の変化があったのだろう。



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