過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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976: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/03/13(火) 03:54:55.20 ID:KNKF5ZZmo

「すぐ戻ってくるから、ここで待ってて。大丈夫……負けるもんですか」
 
 彼女を安心させられるよう、マミは穏やかに微笑んだ。
 そして一発、銃弾を床に撃ち込み、弾痕にマスケット銃を突き立てる。
そこを中心に光が溢れ、光は壁を形成して通路を塞いだ。
 
 戦闘中に魔女や使い魔の狙いが二人に向かないとも限らない。
だが、これで二人が狙われる危険は完全に消えた。
 内外両側からの干渉を防ぐ魔法のバリアは、術者が解除するか死ぬまで解けない。
 それに、もしも自分がここで死んだとしても、彼ならきっと――。
 考えかけて、マミは首を振った。 

――ダメね。戦う前から弱気になってるようじゃ……。

 自嘲気味に含み笑いを浮かべるが、それでも言っておかなければならない。

「冴島さん。この娘たちをよろしく――」

 言いながら振り向き、マミは絶句した。
 いない。
 後事を託そうと思っていた冴島鋼牙は、二人の少女の背後にいなかった。
さっきまでは確かにそこに立っていたはずなのに。
 さやかとまどかが、どうしたのかと怪訝そうに見ているだけ。

――じゃあ、いったいどこに……?
後ろにいないとなれば……前!?――

 予想通り、鋼牙は前にいた。
バリアを張る時だろうか、いつの間にかマミの脇をすり抜けていたのだ。
 



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