過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/03/13(火) 03:56:53.06 ID:KNKF5ZZmo
「冴島さん! どうしてあなたが……」
「もしもの備えだ。こちらから手出しはしない」
言うなり足を踏み出し、その姿が消えた。
違う、跳んだのだ。
マミたちのいた通路と魔女の空間の床とは、ざっと見ても10メートル以上の高低差がある。
それ故、魔女の全貌が見上げなくとも把握できていた。
そんな高所から飛び降りても、鋼牙は平然と着地している。
今さらながら常人離れした身体能力に驚きつつ、慌ててマミも飛び降りる。
鋼牙の横に並び、視線は魔女から逸らさずに言った。
「流れ弾に当たっても知りませんよ?」
「自分の身は自分で守る。お前は戦いに集中しろ」
何が起ころうと対処できるという自信の表れ。
余裕と感じ取ったマミは少々カチンとこないでもなかったが、口論している暇もない。
鋼牙は一歩下がり、マミは一歩前に進み出た。
マミは社交場での挨拶のようにスカートの裾を摘まみ、僅かに持ち上げる。
と、スカートの中から左右二挺のマスケット銃が落ち、地面に突き刺さった。
不思議なことに、ここだけが元の廃ビルのコンクリートでなく、緑の地面。
それ故の利点かもしれないが、仮に違ってもどうとでもなった。
ともあれ、止まっていた魔女が奇妙に身をくねらせ始めた。
それが戦闘開始の合図。
直後、魔女がこの世のものとは思えぬ唸りを上げる。
それが威嚇か攻撃直前の咆哮であることは誰の目にも明らかだった。
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