過去ログ - キャスター「宗一郎様。 ここは…学園都市ですわ」
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◆CERO.HgHsM
[sage saga]
2011/04/26(火) 01:40:59.49 ID:JWja9gJvo
目前に現れた霊的存在が放ったその言葉はアレイスターであっても本質の把握が出来ないものだった。
「……挨拶? そのような慣習は初耳だが?」
アレイスターが疑念に満ちた声をあげるなど、いったい何処の誰が想像するだろうか。
けれど魔女はそんな反応も織り込み済みだというように口を開いた。
「いいから最後までお聞きなさい。 貴方は知らないかもしれないけれど私のいた地ではそんな習わしがあったのよ。
魔術師がその地に腰をおろすのなら、その土地の管理者に話を通しておいたほうが面倒が減るじゃないの」
「ふむ。 君は自らを“魔術師”と呼ぶのか。 そのような“魔術師”の慣習も初めて聞く。
つまり……君はこの学園都市に私の許可を得たうえで留まりたいと。 そういうことか」
「えぇそうよ。 この地において私は客分だもの。 考え得る中で最善な方法を選んであげたつもりよ?」
「……成程な。 それにしては穏やかではない対面の方法を選んだようだが……まぁそれは今更言うべきことではないか。
さて返事をする前に一つ聞きたいことがあるのだが」
それはアレイスターの好奇心から生まれたものだ。
アレイスターは魔女に問いかける。
「もし私が望まぬ答えを口にしたならば――君はどうするのかね?」
その問を聞き魔女はおかしそうにクスクスと笑いだした。
殺気を隠しながら魔女が笑い、そしてアレイスターもそれに気付いていながら笑う。
「あら、面白いことを言うのね貴方。 返ってくる答えなんて判りきってるでしょうに?
どうするかですって? そんなの……望む答えを口にさせるまでのことよ」
魔女の言葉の端から、僅かにこぼれる殺気。
常人が受けたならばそれだけで心臓が麻痺していよう。
高位の霊的存在を試すなど正気の沙汰ではない。
けれど“人間”アレイスターもまた正気や狂気などといった尺度の遥か彼方にいるのだ。
「そうかね。 さて答えよう。 君をこの地に受け入れるかどうかだが――」
魔女の答えが気に入ったのか、アレイスターは静かに笑いながら口を噤んだ。
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