過去ログ - マリーダ「了解、マスター」グラハム「マスターとは呼ぶな!」二機目
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972:>>1 ◆FnwJR8ZMh2[saga]
2011/11/25(金) 20:54:20.11 ID:Yw/Uqu8AO
リディ「……」

模擬戦の間中、ずっと声が聞こえていた
本当にささやかで、必死に耳を澄まさなければ聞こえないような小さな声
闘いに呑まれていたグラハムを引き戻した、かけがえの無い声を

それが誰の声かは、解っていた
だからこそ、追わせなかったのだ

リディ「良いよな……ほんと」

風が耳元をすり抜ける
胸の中の靄が抜けていくような気がした
今なら、家もしがらみも捨てて、もっと高く飛べそうだ
掴めそうな気がして、夜空に手を伸ばした

――基地内・グラハム自室――

グラハム「やはり、そこに居てくれたか」

扉の前、中には入らず寄りかかる
金属の板一枚隔てて、彼女はそこにいた

マリーダ『……』

グラハム「やはり……怒っているのか」

マリーダ『約束をしていただいた……故に大丈夫だと安心したのは間違いでした』

グラハム「……」

マリーダ『でも、今はもうそんなことどうだっていい……』

グラハム「マリー、ダ?」

マリーダ『あなたは留まってくれたから――私の声で、戻ってきてくれたから』

マリーダ『今は、それが何よりも嬉しい……』

グラハム「……そうか」


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