4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)
2011/05/02(月) 17:49:54.82 ID:vZ0FaaUq0
ほむらとまどかの視線の先には、
「こらぁさやかーっ! 昨日ずいぶんと泳いだんだから今日は私たちの手伝いしなさい!」
「えー委員長のケチー」
「芸術は自由を求めなきゃいけないんですよ、センパイ♪」
美樹さやかと桜庭 ベル(イザベル)に注意しているのは、見滝原中学3年生で風紀委員長でもある羽鳥 玲奈(パトリツィア)だ。しかし、さやかとベルがまったく言う事を聞かないためか、実力行使で海から引きずり出そうと二人を追いかけ、それを楽しむように二人は逃げている。
「あっ、いまの貝はすごく綺麗だね」
「ひゃう!? も、もしかして……欲しかった……?」
「いや……ボク、そういうつもりで言ったつもりなかったんだけどな」
「あまり怯えさせるなよな」
磯辺で倉科 絵理(エリー)が貝や石を集め、お菓子を食べながら佐倉杏子と花澤 紗瑠(シャルロッテ)がその様子を眺めている。
「わっ!? ……コレ、なに?」
驚いた声を上げたのは、藤崎 梨香(ゲルトルード)である。
「いそぎんちゃくね、写真を撮っておきましょう。あ、岩場にくっついている貝で足を切りやすいから、足下には注意するのよ」
「はい、マミさん」
「さすがマミさん、よく周囲の動きをよく把握していますね」
「先輩……だからね」
巴 マミ、藤崎梨香(ゲルトルード)、そして志筑 仁美と内海 マリア(エルザ・マリア)は自然観察に取り組んでいる。
しかし、マミを中心に雑談を交えているためか、そこまで真剣といった雰囲気はなく、むしろ和気あいあいといった雰囲気が遠くからでも感じられた。
「みんな、楽しそう」
「うん! 多分だけど、みんな今じゃこの自然学校に参加してよかったと思っているんじゃないかな」
この自然学校に来てよかった……確かに、そう思う。いままではまどか、巴マミ、それと美樹さやかと志筑仁美しか友達がいなかったほむらも、いまでは11人全員とそれなりに親しく話せるようにまでなっている。
「私も……来て、よかったと思う」
「うん、わたしもだよ! ほむらちゃんとも……もっと仲良くなれた気がするし」
ほむらは、その言葉に恥ずかしくなり視線を逸らしてしまう。
その時だった―――
ほむらが、黒い少女が磯辺に立っているのを見たのは……
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