16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[saga]
2011/05/09(月) 21:08:53.08 ID:iXvYaijj0
記憶が無くなる。
誰にでも一度は訪れる願い事を叶えるチャンス。こんなチャンスが誰も知らないのは、それが理由だからだ。
願い事を叶え、ナビゲーターとなり、対象者の願いを叶えた時点でその期間の記憶は全て無くなる。
記憶喪失(正確には破壊)を経験している俺にとっては抵抗のある話だったけれど、これは誰もが通る道だし、すでにその渦中に居る俺にはどうしようもない。
だからある程度は割り切っている。
「そっかぁ……記憶がなくなるなら、いいよね」
ボソッと何かを呟く御坂。すると突然立ち上がりビシッと俺を指差して口を開く。
「あ、アンタがこれ以上変な事件に首を突っ込まないように私が監視してあげるわよ!そう、そうよ!その為にお願いしたんだから!!」
「いや、別に上条さんは――」
「一週間ね!それまでに本お願いってやつを決めておくわ!だからその間……その間……どうしよう」
勢い良く指された指も段々力が無くなっていき、徐々に下がっていく。
「一メートル以上離れられないからなぁ……何をするにも一緒だぞ?それに寝る場所だって同じになるんだし」
どう考えても障害が多すぎるし大きすぎる。
俺の住む寮はともかく、御坂の住む寮はかなり厳しいセキュリティだと聞くし、そもそも女子寮で生活する度胸などない。
「一緒に住む……一緒に寝る……」
御坂はまた何か呟いてるし。
本お願いを受理してしまえば解決するんだろうけど、流石にすぐには決めれないだろうからな。
「俺んちでよければ、来てもいいけど」
「ふぇ!?」
ビクっと身体を揺らして反応する御坂は俺が何を言っているのか分からないといった様子でこちらを見ている。
「常盤台の寮は無理だし、かといって本お願いもすぐ決めれないだろ?お前がよけりゃ俺んちに来てもいいぞ」
「それは……」
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