過去ログ - 少女「奴隷はもうやだよ……」
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939:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage_saga]
2011/09/24(土) 23:43:27.39 ID:Y4SPWTf2o
医者「私には政治向きの事はよくわかりませんが、
 最近はまた無茶をなさっていたようで、
 それが体に出てしまったのでしょう」

少女「なんとかできませんか?」

医者「こればかりは、なんとも。
 教会が推奨する瀉血療法はもとより、
 帝国の医者も招致し、相談しましたが、
 やはり手の打ちようがないと。
 古来から、この病はそういうものなのです」

少女「……」

医者「しばらくは、ろくに呼吸の出来ない状態が、
 続いてしまうと思います。
 激しい咳をしたら注意してください。
 息を吐くばかりで、吸い込むことが出来なくなるので、
 喉を温めて背中をさすってさしあげてください」

少女「それだけしか、できないんですか?」

医者「この病の歴史は古く、
 古代ギリシャやローマから確認されています。
 しかし、今より医療技術が発達していたと、
 伝わっている当時から、
 明確な治療法は伝わっていないんです」

少女「……大人しくしていれば、
 良くなったりすることも」

医者「体の負担は減りますが治るとは言えません。
 不治の病なんです。
 うまく、付き合うしかありません」

少女「わかり、ました」

医者「ひとまず、数日は安静にしてもらってください」

少女「……ありがとうございます」

医者「では、また後日に薬を持って参ります」

 ぱたん……

少女「……お父さん」ぎゅっ

少女「ごめん……心配かけて、迷惑かけて、
 自分勝手ばっかりして」

少女「ほんとに、ごめん……」

公爵「……」ぽん。なで、なで……

少女「おとうさん……」

公爵「――――――」ぼそぼそ……

少女「……うん」

公爵「――――……っ、くっ」ぼそ……

少女「うん、わかった。
 分かったから、良いよ。大丈夫」

公爵 にこ……

少女「おやすみ。起こしちゃってごめんね」

公爵 ……

少女「……」すっ

 とことこ、ぱたん



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