943:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage_saga]
2011/09/24(土) 23:45:54.30 ID:Y4SPWTf2o
家宰「……」
男「大丈夫だ、家宰。
俺はその程度で動じる人間ではない。
良くも悪くもな」
家宰「良い事でありましょう。貴族であれば」
男「よからぬ事だ、貴族だからこそ。
さて、おそらく明日の朝一番に会議を招集しても、
例の要求への回答が間に合わんと思うが、どうだ」
家宰「すぐに元老と組合の長、商人を召喚し、
いまから騎士団への対応対策会議を始めましょう」
男「すまんが、よろしく頼む」
家宰「かしこまりました」ふかぶか
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夜 リベルタ公爵邸 少女の部屋
双子妹「つまり、小さい頃に少しの間だけ、
親御さんをなくして孤児になっていた所を助けて、
一緒にすごした義理のお兄さんが、
船長殿だったということでありますか」
少女「……うん。そう、みたいだね」
双子妹「死んだと思っていたのに、
こんなに近くにいたのでありますか」
少女「生きてたなら、教えてくれればよかったのに。
出会った時にでも、教えてくれたら……」
双子妹「……どうしてなのでありますかね?」
少女「わかんないよ、そんなの」
双子妹「……本当にでありますか?」
少女「だって、ずっと、離れてたし」
双子妹「自分は、何となくわかるでありますよ」
少女「わかる、の?」
双子妹「むしろ、やっと、ピースがはまったであります。
もっとも、自分は理屈を立てるばかりで、
人の気持ちを本当に察しても、
実際は違うという事も少なくないでありますが、
きっとコレは、違わないのであります」
少女「そんなことないよっ。
双子妹ちゃんは、船のみんなの事を、
すごくよく考えてると思う。
……わたしより、ずっと」
双子妹「考えているだけであります。
お姉ちゃんや、少女のお姉様のように、
すぐに人と親しんで笑顔にする事は、
自分にはまだ、出来ないのであります」
少女「そんなこと……」
双子妹「でも、考える事をやめたことがないのは、
さりげない自分の自慢なのであります」じっ
少女「……考えろって、こと?」
双子妹「考えたくないなら、構わないであります。
なにも知らないで、船長殿に任せてしまうのも、
お姉様の選択なのであります」
少女「……みんな、なんでそんなに、選択、選択って」
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