過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
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104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/06/07(火) 23:34:54.01 ID:5sY57bXOo
 とくん、と。
 なんとなくフレンダの心が騒いだ。
 彼女は紅茶を置いて立ち上がり、素早く支部備え付けのパソコンの前へと移動する。

フレンダ「少し借りるわけよ」

「え、うん構わないけど……」

 返事が帰ってくる前にフレンダはパソコンを起動し、素早くショートカットキーを叩く。
 画面に広がるのは学区内にあるありとあらゆるカメラ。どれもリアルタイムで映っている映像だ。
 それを一瞥し、その次の瞬間には別のカメラの映像へと切り替わっている。
 幾度も、幾度も、幾度も、幾度も、幾度も。
 キーを叩くその指は休まれない。それは本当にこれから中一になる年か、と思うほどの速さで延々と叩かれ続ける。

フレンダ「居た」

 短く呟いて、それ除く画面を全て消す。
 そして最大化して更にカメラの一部をズームしながらその動きを捉える。

「お、この子だよこの子!でも、フレンダじゃなかったのかぁ……」

「そうみたいだけど、それにしてもそっくりだね」

 フレンダの後ろから声が聞こえた。
 けれど彼女にその声は届かない。

 ――金髪とベレー帽。先ほど言われた通りの特徴。
 確かに似ている。似すぎているぐらいに、似ている。
 六年前の自分に。
 六歳の頃の自分に。


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