過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
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50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/26(木) 00:39:14.49 ID:CX6HgCKTo
 これが上条当麻。
 自らが不幸だとしてもひねくれずに真っ直ぐに育ち、自分の信ずるところに突き進む少年。
 最も、彼は自らのそんな行動を顧みて自らのことを『偽善使い』と称しているわけだが。
 そんな彼の言葉を真正面からうけて、フレンダはつい、笑顔を浮かべた。つられて彼も同じように。
 まるで――子供のように、無邪気な笑顔を。

上条「……よしっ、それじゃあ上条さんも遊ぶとしますか!」

フレンダ「大丈夫な訳?当麻お金ないんじゃない?」

上条「苦学生な俺にもゲーセンで遊ぶお金ぐらいはあります!問題なし!」

フレンダ「ふふんっ、その程度でこの私についてこられるなんて結局思えないって訳よ!」

上条「よろしい!ならばこの不肖上条当麻、フレンダお嬢様の後を死ぬつもりで付いて行きましょう!」

 彼らの再開記念イベントはまだ始まったばかりだ。


 ■   □   ■


フレンダ「ふぃー、遊んだ遊んだー」

 下校のチャイムが鳴り響く夕方、満足そうな表情のフレンダを前に、正反対にやつれた顔をした上条が追う。
 やはりというかなんというか、ゲームセンターでもやはり不幸に見舞われる上条だった。
 故障につく故障。最後のほうなんて店員に『またか』とでも言いたげな顔をされた。

上条「……で、結局取れたのがこのよくわかんないカエルのぬいぐるみだけって訳か……」

 唯一の戦利品であるカエルのぬいぐるみの首もとを掴んでその顔をこちらへと向ける。
 ぶら下がっているタグには『ゲコ太』という商品名が記入されていた。
 上条と違って沢山の戦利品を手に入れた筈のフレンダの持ち物はというと、今朝あった時と同じように手ぶらだった。
 つい一瞬目を離した瞬間にぬいぐるみ類が跡形もなく消え失せていた所をみるとそれが彼女の能力か何かなのだろう。
 物をどこかに飛ばす――例えばテレポートのような能力だとか。あくまで推論でしかないし、わざわざそれを確かめようとは思わないが。
 それよりもなによりも、目下の問題はこのぬいぐるみの処理についてだ。
 上条には人形を抱いて寝る趣味などさらさらないし、部屋に飾るにしてもイメージにあわなさ過ぎる。


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