過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
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51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/26(木) 00:39:51.59 ID:CX6HgCKTo
 結果、それは前を歩いていた少女へと向けられる。
 上条との距離を確かめようと振り向いた瞬間に目の前いっぱいにカエルの顔があったフレンダは、眼を丸くして仰け反った。

上条「やるよ」

 一先ず突き出されたぬいぐるみを両手で受け取り、フレンダは眼を丸くしたまま口を△にしてぬいぐるみとにらめっこするようにそれを凝視する。
 そしてパッ、と顔を上げ、上条の言ったことの確認をとった。

フレンダ「え、いいの?私、沢山ぬいぐるみもってる訳だけど。それに当麻唯一取れたのこれだけでしょ?」

上条「いいって。俺が持っててもしょうがないし、それならぬいぐるみ好きな奴に持っててもらったほうがコイツも嬉しいだろ?」

 再びフレンダはゲコ太とにらめっこを再開。
 じっくり数十秒ほど見つめ合ったあと、ふっ、と微笑んだ。

フレンダ「当麻がそこまでいうなら、貰ってあげないこともない訳よ!」

上条「どうぞどうぞ、是非貰ってくださいませ姫」

 上条は恭しく傅き、対してフレンダは苦笑する。
 それでも全くもって、悪い気はしなかった。
 フレンダは先程までの人形のようにそれをどこかに消したりはせず、大事そうに身体の前で抱きしめて上条の隣に並ぶ。
 静寂――しかし、それすらも心地いい。
 上条は感嘆すら覚えるほど朱い空を見上げ、ほぅ、と深く息を吐く。

上条「明日も晴れ、か」

フレンダ「空模様で天気占いとか非科学的」

上条「でも案外間違ってもないだろ?」

フレンダ「違いないね」

 空をとぶ飛空船は明日は晴れだと告げていた。
 ならば明日は晴れる。絶対に、確実に。一%の狂いもなく。


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