過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/26(木) 00:40:20.24 ID:CX6HgCKTo
上条「それにしても、フレンダすごい勢いでお金使ってたよな。やっぱり能力開発だけじゃなくて、あの両親からももらったりしてるのか?」

 上条の記憶が正しければ、彼女の両親は二人とも金髪の外人さんだった。
 優しそうで、裕福そうに見えたのもうっすらと朧気ながらも覚えている。
 フレンダはほんの少しだけ考えるような素振りを見せてから肩をすくめて答えた。

フレンダ「ほんの少しだけね。収入の殆どはバイトして稼いでる訳よ」

上条「それであんなに沢山使えるって……それって誰でも簡単にできる怪しいお仕事とかそんなんじゃないよな?」

フレンダ「違う違う、普通のだってば」

 けらけらと笑いながら歩道橋を行く。
 やがて二方向へと分かれている場所に行き着き、その分かれ道で立ち止まる。

上条「そんじゃ、また今度な。なんか用事でもあれば、遠慮無く言ってくれよ」

フレンダ「幼馴染だから?」

上条「幼馴染だからってだけじゃねーよ」

 上条はこつん、と軽く拳骨を一つ。フレンダは舌を小さく出して応える。
 そのまま上条はじゃあな、と振り返らず後ろ手を振る。
 フレンダも振り返えしたが、ついぞ上条が彼女の方を振り返ることはなかった。

フレンダ「……幼馴染だからってだけじゃない、ね」

 手の中でカエルを握りしめてくるりと一回転。
 次の瞬間に、そのカエルは手の中から消え失せていた。

フレンダ「結局、当麻ってば昔からなんにも変わらないって訳よ」

 手すりによしかかって、呟く。
 それはとても淋しげに。ゲームセンターで上条に見せたあの気弱さに酷く似ていた。


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