43: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 16:05:57.22 ID:QB2tKNwN0
ぱち、と暗闇の中で目が覚めた。
もっとも、眠っていたわけではない。
目を瞑って狸寝入りをしていただけだ。
44: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 16:12:21.10 ID:QB2tKNwN0
「―――来たね、ゆま」
声に振り向けば、白い小動物がいた。
45: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 16:19:45.60 ID:QB2tKNwN0
「……なるほど、一応確認しておくけれど、それは君の魂を差し出すに足るものかい?」
「……魂?」
46: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 16:24:40.69 ID:QB2tKNwN0
「……ううん、契約する。魔法少女に、なるよ」
「……そうか」
47: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 16:31:10.75 ID:QB2tKNwN0
精神的に疲れが溜まったのか、ゆまがその場に座り込む。
「……さて、杏子。そこにいるんだろう?」
48: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 16:37:41.13 ID:QB2tKNwN0
「……ゆま、どうしてあんな願いで契約した」
自分のためでなく、他人のための願い。
杏子だからこそわかる、その虚しさ。
49: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 16:42:56.27 ID:QB2tKNwN0
なら、むしろ放置しておけなくなった。
せめて自分が傍にいてやろう。
だが、それはあくまでゆまの為ではない。
50: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 16:51:11.34 ID:QB2tKNwN0
そして、場所は変わり、見滝原のどこか。
魔獣の前で、膝をつく少女。
奇抜な服装からして、魔法少女だろう。
51: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 16:58:30.55 ID:QB2tKNwN0
「だけど残念……もう、詰んでるわよ」
シュバァ!と弾丸の空けた穴からリボンが飛び出した。
回避など不可能な速度で、魔獣が一気に拘束されていく。
52: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/22(日) 17:04:23.97 ID:QB2tKNwN0
こつこつ、と少女に近付き、声をかける。
「あなた、大丈夫? 目立った傷は無いけれど……」
557Res/232.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。