632: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 17:49:59.56 ID:kzLIOaUKo
垣根の言葉が途中で途切れた。彼が突然激しく咳き込み、口から夥しい量の
血を吐き出したからだ。
それを見た一方通行と風斬の顔が青ざめる。あのいつも不敵に構えている、
633: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 17:50:47.99 ID:kzLIOaUKo
ミーシャが垣根に指をさす。彼の下に連れていって欲しいと言っているのだろう。
風斬は優しくミーシャを支える。そしてそのまま手を貸しながらゆっくりと歩いていった。
634: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 17:51:43.55 ID:kzLIOaUKo
「あー・・・・・・、天使の抱擁ってのも悪くねえな。 このまま天に召されそうだわ」
「縁起でもない事言わないでください・・・・・・!」
635: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 17:52:37.53 ID:kzLIOaUKo
一同は絶句した。垣根が持っている槍を宇宙空間に漂う『星の欠片』に向かって投げろという。
それはまさに、さっき一方通行が提案した『星の欠片』を保護する方法と全く同じものだった。
636: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 17:53:28.79 ID:kzLIOaUKo
つまり、『天使同盟』の構成員を模したような、そんな装飾だった。
637: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 17:54:04.46 ID:kzLIOaUKo
垣根の発言は見当違いだった。一方通行が言いたいことはそんな事ではない。
確かに垣根が魔術を使用していると知ったら一方通行も風斬も怒鳴り散らして止めていただろう。
能力者が魔術を使えばどうなるか、彼らは知っているのだから。
638: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 17:54:53.16 ID:kzLIOaUKo
「・・・・・・・・・・・・ったく、お前でもそんな事言うんだな。
あー気持ち悪い、勘弁してくれ。 それがお前の本音か?」
639: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 17:56:08.61 ID:kzLIOaUKo
「俺、・・・・・・俺、もっとお前らと一緒に居てえんだよ・・・・・・。
お前らとずっと一緒にいたいんだ。 一緒にメシ食ってどっか出掛けたり
・・・・・・・・・・・・普通に、普通に過ごしてえんだ」
640:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/06/05(日) 17:57:36.30 ID:9lqMGhRt0
カッキー・・・・・・
死なないで・・・・・・・
641: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/05(日) 17:58:02.57 ID:kzLIOaUKo
その言葉を最後に、垣根の体から急激に力が抜けていった。
地面に向かって倒れる彼を一方通行は慌てて支える。
気を失っているのならこの槍は消えるはずだが、極度の疲労で寝てしまったのだろうか?
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