過去ログ - 王様「ハハッ」 ほむら「・・・は?」
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[sage]
2011/05/29(日) 01:38:23.89 ID:Oa5HWEyw0
王様「趣味が悪いね、まったく」
ほむら「王様、どうすれば良いのかしら?」
王様「そうだね、まずは近付かないことにはどうしようもない」
ほむら「それでも、あの膜が・・・」
王様「うん。確かにあれは厄介だ。突破口も見つかっていない・・・」
王様「それでも、君が彼女を取り戻したいという確かな意志を心に宿しているのなら・・・きっと、キーブレードは答えてくれるよ?」
ほむら「・・・うん」
二人は跳び上がった。それに追随し、魔獣もまた跳躍し、襲い掛かる。
王様「ほむら、僕を投げて!」
王様は彼女に手を伸ばした。ほむらは抵抗を覚えたが、彼の強さを信じ、従った。
ほむらに投げられた王様は前方の魔獣の肩に乗ると跳びあがり、剣先の光を拡散させて魔獣を消滅させた。そうして次々に、障害となる魔獣に跳び乗っては、倒していく。
ほむらが減速し、著しい落下を始めると、魔獣から跳び上がり、キーブレードを空に放ると、王様は彼女の前で笑顔で両手を差し出した。正位置で制止したキーブレードが噴水のように光を噴出す下、ほむらがそれを掴むと、王様は体を反らし、回転の力をほむらに乗せ、彼女を加速させた。ほむらは宙で一回転し、キーブレードを握った。眼前には、無表情のまどかが涙を流している。今度は惑いなく、ほむらはキーブレードを振り下ろした。
まどか『あなたでは私を討つ事など出来ようがないと、どうして解からないのですか?』
ほむら「出来るわ。これからするんだもの。私と王様、そして二人のキーブレードが」
まどか『そのような玩具に、彼の騙る奇跡が内包されていると、貴方は本当に信じているんですか?』
ほむら「少なくとも、私を騙そうとした貴方よりは信じられる」
まどか『どうして私が信じられないのですか?』
ほむら「詐欺師とはキスをしない主義だからよ」
まどか『まどかはあなたとの戦いを望んでいません』
ほむら「そうでしょうね」
ほむら「――だから、早く私にあの子を返せっ!」
ほむらの全身全霊の力に、とうとうそれまでそれを護っていた結界が粉砕された。
まどか『残念です・・・ほむら・・・私はとうとう、彼女の最愛である貴方を殺さなければならない・・・」
暴風がほむらを呑み込んだ。再び、彼我の距離が離れる。しかしほむらに落胆はなかった。金城鉄壁かと思われていた結界が、とうとう破壊できたのだから。
王様「君の心に、キーブレードが答えたんだ」
いつのまにか彼女の側らで落下する王様が言った。
王様「解かったかい?――君は、絶望する必要なんてないだ、ほむら!」
ほむらは王様に向かって微笑み、同意した。
ほむらと王様は着地した。しかし、魔獣たちは二人に一定の距離を保ってサークルを描き、近寄ってこない。
まどか『これは最後通達です・・・』
まどかが言うと、ほむらの後方が拓き、地殻が穿たれた。
まどか『その路で、来たように去りなさい。・・・ミ○キー・マ○ス、貴方も寛恕致しましょう』
王様「ハハッ!やっと寛容なところを見せてくれたようだけれど、どうするんだいほむら?」
ほむら「せっかくだけれど、遠慮しておくわ。王様も、残るのでしょう?」
王様「ハハッ!もとより僕は、あれを浄化しに来たんだからね!このまま引き下がるわけがないよ!」
ほむら「そういうわけよ。来るなら来なさい」
王様「僕ら二人に勝てると思うならね、ハハッ!」
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