過去ログ - 少年「安価を交えつつ敵討ちする」
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270: ◆Y706p.....[saga]
2011/08/03(水) 05:13:21.02 ID:7qTTo7fFo
「客が居ないのも開店直後の今だけだ、昼になれば流れ込んでくるだろう。手早く済ませるぞ」
「……ん、隊長じゃなくてアンタが進行するのか?」
シックスの疑問は尤もである。
わざとらしく眉を潜め、ジュアンは応えた。
「こういうのは私の仕事でな。隊長に任せては進む物も進まない」
「相変わらず毒舌ねぇ。まぁ、否定はしないけど」
「自覚しているのなら、せめて邪魔はしないでください」
何故ジュアンが隊長ではないのか、と6は疑問に思う。
その傍で、何事も無かったかのように彼女は地図を広げた。
二日前と同じ様に、ジュアンはペンの後ろで一本道をなぞった。
「このルートを夜まで歩き続ける。目標は、この無人宿だ」
コツコツと二度叩かれたのは、森の中の少し開けた場所。
そこには、印と共に小さく文字が書き込まれていた。
少し怪訝そうにセストが問うた。
「もしも襲撃が無かったら?」
「「餌」は撒いた。奴らなら引っかかるだろう。万が一現れなければ、その時は解散で構わない。
約束通り、報酬は支払おう」
「……貴方のギルドカードは本物だったものね。信用するわ」
信用すると言っても尚、その顔には心配心が残っている様に取れる。
それを見て見ぬふりをする様に、ジュアンは説明を続けた。
6達にとっては、襲撃無きまま解散の方が好都合かもしれない。
そうなったならば、何かにつけて襲撃があるまでは付いて行き易い。
「そして、今回の作戦で最も重要な役割を果たして貰うのは――君だ」
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