過去ログ - 少年「安価を交えつつ敵討ちする」
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271: ◆Y706p.....[saga]
2011/08/03(水) 05:18:27.20 ID:7qTTo7fFo
「――は?」
ペン先を向けられたのは、6であった。
「どういう、事だ……?」
「君の背負っている風呂敷、それは生物さえも運べる代物だ。
その中に姫様を匿っている様に見せかける」
「しかし……俺の聞いた話じゃあ、長時間は厳しいと――」
「勿論ただ入るだけならば、な」
にやり、と彼女は笑う。
「そんなもの、他の道具との併用で幾らでも何とかなる。恐らく「奴ら」の常識でもあるだろう」
「……ジュアンらしくない作戦ねぇ」
これまで黙っていた隊長が、急に口を挟んだ。
一転、ジュアンの表情は再び難しいものへと戻る。
その顔で、彼女は隊長に向かって言い放った。
「そもそも今回の作戦自体、元々は私の考えたものではないですからね」
「どういう事だぁ?」
「今回の作戦は、元々は姫様のお考えなのだ」
「改めて思ったけど……随分と元気なお姫様ね」
「ああ……囮戦法自体は有効だろうが、姫様を危険に晒す訳にはいくまい。その点に関しては、
どうにか納得して頂いた」
つまり、と6は言う。
「ターゲットがその様な事を思いつく人物だからこそ、今回の作戦が成り立つと」
「そういうことだ」
そう言って、彼女は小さく頷いた。
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