471:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/05(土) 13:59:38.29 ID:qdef4F6AO
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はやては広大な金融街の中、大通り脇に設置されていたベンチに腰掛けている竹田崎と向かい合っていた。
「アセットが夢?いやぁ、聞いたことがないなぁ」
それがはやての、リィンの相談に対する竹田崎からの返答だった。
「そうですか……」
はやては、竹田崎の返答に対して内心驚きながらそう言った。
竹田崎が知らないということは、リィンが見ている夢というのは自分が思っているよりもずっと異質なものらしい。
「それはどんな夢なんだい?」
「それが、とりあえず夢の主人公は自分で、だけどその自分が自分じゃない別の誰からしくて……夢の内容ははっきり覚えてないみたいなんですけど、リィンはそこが気になっとるみたいです」
その当のリィンは、いつも通り他アントレの前では姿を消しているので、はやてが先程聞いた夢の内容をたどたどしく竹田崎に説明する。
―――お医者さんの診察みたいやな
説明しながら、はやてはなんとなく自分の担当医である石田先生との診察を思い出した。
とは言っても相手は竹田崎で着ているものは白衣ではなく緑のコートだし、第一竹田崎と石田では性格の時点で大きな違いがあるが。
「ふーん……ま、そもそもアセットが眠って夢を見るなんて話自体、今まで聞いたこともないからなぁ」
「え、アセットって眠らへんのですか?」
「生物じゃないからねぇ、仮に眠るアセットが他にいたとして、それはただの見せ掛けに過ぎないよ」
では一体、リィンの見ている夢とはなんなのだろうか?
「……キミのアセットは、他のアセットよりだいぶ特殊みたいだね?」
他のアセットより特殊、リィンが?
はやては、ふと自分が金融街に来たばかりの、子供アントレだなんて他のアントレ達に騒がれていたことを連想した。
あの時も、自分に『異例だ』という事実を突きつけてきたのは竹田崎だった。
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