過去ログ - はやて「みだす…銀行?」
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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)[saga]
2011/06/07(火) 23:15:20.33 ID:tmmsM0LAO

書いてある文字に自然と視線を持ってかれていると真坂木はそれに気付いた。

「あれはディールの対戦相手や持ち株算を表示しています。」

「ディールってなんや?それに対戦って…」

「あちらをご覧下さい。」

真坂木が広場に浮いている額縁を杖で指した。
その向こう側を人が通ると、額縁の中から見える景色の中でのみ、その人の後ろを何かの生き物がついて行くようにして額縁の中を過ぎていくのが見えた。
通る人も人で、額縁を通して見ると墨汁で塗りつぶしたように真っ黒なシルエットに見え、そのシルエットの中を光球が規則的に並んでいる。
しかし額縁を通り過ぎると元の人に戻った。

別の額縁でも、人が通るとその後ろを今度は大きな狼のような生物をついて行くのが見えた。
しかし額縁の外では何も見えない。

「な、なんやあれ。」

「アセットです。個人資産ですね。ディールの際にアントレの手助けをします。」

どうやら浮いている額縁は、そのアセットとやらが見えるようになるフィルターのような物らしい。
はやてはそう解釈した。

真坂木ははやてに向き直り、反射的にはやても真坂木を見た。

「アントレは週一回、必ずディールと言う名の取引に参加しなければなりません。それがここの権利であり、義務です。取り敢えず参りましょう。」

真坂木はそう言うと、はやてに有無を言わせない様子で車椅子のレバーに手をかける。

「ちょ、ちょっと待って!?」

「はい何でしょう?」

真坂木が止まった。

「家にまだやること残っとるし…そもそもこんなよう分からんところに連れて来られて…」

「大丈夫です。金融街にいる間の時間は現実世界には加算されません。」

「そうゆう問題ちゃうやろ!って人の話聞かんかい!!」

騒ぐはやてに構わず、真坂木は車椅子を押していった。


問答無用で真坂木に連れて行かれる、その様子に…
というよりもはやてに対して、ミダス銀行広場にいた人々が奇異の目を向けていたことを、本人は知らない。






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