537:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/08/19(金) 03:49:31.12 ID:oSMg4VLmo
イン「……とうま、早く起きないかな」
美琴「……眠り続けてもうどれくらいになるんですか?」
冥土帰し「五日、という所かな」
美琴「その間ずっとこのままか……ん? アンタ、もしかして……ここに居続けたりしてないわよね?」
イン「うん、そうだよ。それがどうしたの?」
美琴「い、五日間もひたすらに祈り続けてたって事?」
イン「そ、そうだけど……」
美琴「……シスターって凄いのね」
イン「でも、とうまは目を覚まさないんだよ……少し、不安になってきたかも」
美琴「……ねえ、お祈りってなんか特別なやり方でもあるの? あったら教えてもらえるかしら?」
イン「イギリス清教式のなら教えられるけど……どうして?」
美琴「何も出来ないならお祈りに頼るってのも悪くはないかな、って思ってね」
イン「……短髪だけじゃなくてこの都市の人はそういうのは信じてないんじゃないの?」
美琴「困った時のナントカってやつよ。……それに、言ってたじゃない」
イン「……?」
美琴「『祈りは届く。人はそれで救われる』、でしょ?」
イン「……うん!」
冥土帰し「……祈り、もしかしたら彼の言葉も同じだったのかもしれないね?」
美琴「同じ? 説教が、祈りって言いたいんですか?」
冥土帰し「誰かを救いたい、間違っている道から助け出したい、そう願って彼は『対話』……この場合は『説教』をしていたのかもね?」
イン「結果的に戦う事になってしまうけど……それを避けたいから自分の願いを言葉で伝える……」
冥土帰し「僕には分からないがそうかもしれない、というだけの話さ。実際に僕は聞いた事が無いというのもまた事実だ
ただ――相手の幸せを願ったものである限り、その言葉がどれだけ薄っぺらいものだとしても立派な言葉に変わりはないんじゃないかな?」
美琴「……そんな風に持ち上げすぎると調子に乗りますよ、きっと」
冥土帰し「そうかもしれないね? ちょっと評価しすぎたかな……さて、僕は他の患者を診なくてはならない。後は任せるよ?」
イン「分かったんだよ。…………短髪、一緒にお祈りしてくれる?」
美琴「ええ……コイツが起きるんなら祈りでも何でもしてやるわよ」
イン(とうま……お願い)
美琴(……目を覚まして)
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