11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/05(日) 23:11:08.63 ID:Svq2uLgno
「………………」
「………………」
こうして不思議なにらめっこを繰り広げている場所は、米軍駐屯基地。
一通り武器を扱えるようになってからは大体ここに忍び込み、銃その他を拝借する習慣がついていたのだが。
その中のたった一度も、こんな場所で出会うことはなかった。
佐倉杏子と。
こんな所で遭遇する少女が、年相応の事情を抱えているわけがない。
そう彼女は判断したのか、硬直を一瞬で解いて、槍を空中から生み出しつつ、後ろへと跳び退る。
「おい、あんた何モンだ? ひょっとしなくても同業者さんって奴かい」
「…………」
それはまさに一瞬の早業で、彼女をベテランの魔法少女たらしめている熟練の証。
そしてその力は、私を何度も助けてくれた力でもある。
ある程度覚悟をしてから探しにいくつもりだっただけに、この遭遇は本当に不意打ちだったから。
体は金縛りされたように全く動かず、口から一つの言葉も出ない。
そんな自分の硬直をほぐしたのは、目の前の彼女が抱えていた包みだった。
335Res/235.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。