過去ログ - QB「魔法少女の軍事利用だって?」
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37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/06/06(月) 19:40:13.51 ID:12Scx6eE0
 後ろめたい事をしている自覚はあった。きっと私が死んだら、
神に救われる事はないであろう。
私は魔力を使い、盗み、傷つけ、奪った。それを、妹に与え続けた。

 戦争で家主の居なくなった家も見つかった。食料と金銭は主に盗み、
たまに兵隊に憎しみをぶつけ、奪った。

 妹は、私がどのようにして食事を用意しているのか、疑問に思っていた
ことであろう。しかし妹にそれを知らせるわけには断じていかない。

 私が悪事に手を染めているなどと知れば、
この子はとても悲しむであろう。
その事によって、妹から嫌われるのが怖かった。

 それに、妹を守って生きていくには、他に方法がなかった。
妹を守るためには、私はどんな事だってする覚悟でいた。

 その思いが、私を強くしていた。
私はどのような魔女と戦っても、負けなかった。

「ナイマ、その・・・」

「どうしたの、ラビア。」

「・・・ごめんね、何でもない。」

 頭もいい子なのだ。何かに気づかれないわけがないだろう。
しかし、妹もまた、他に方法がない事を知っているのだ。

 彼女は、想像出来る悪い事柄を、直視しないようにしているだけだ。

 お互いに知らない、気づかない振りをする。

 だが、それももうすぐ終わる。私も成長し、
街で雇ってもらえるだけの年齢となりつつあったのだ。

 それまでの辛抱だと思い、私はこう祈っていた。

 神よ、私を許して下さい。



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