過去ログ - もしも「まどか☆マギカ」が2クールだったら
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66: ◆NqJArk5IVdBU[saga]
2011/07/09(土) 03:12:31.14 ID:VUotToyTo
恭介「でも、さやかは嘘じゃ無さそうだね」

 その言葉に、さやかは硬直してしまう。
 ただ、泣きはらしたせいで、しゃっくりが止まっていないのが間抜けに感じられた。

恭介「正直に言うと、僕はあんまり君の事を、女の子として見てなかった」

恭介「だから、その事に、すぐに良い返事は返せない。僕も嘘は付きたくないから。
  でも、さやかの怪我した手、君は自分で人間じゃないって言ったけど、その事に関して
  僕の返事はハッキリしてる」

恭介「さやかが何であろうと、ずっと僕を支えてくれた事に変わりない。
  笑うかもしれないけどね、君がいたから、僕の手に奇跡が起こったんだって、そう信じてるんだ。
  あの時、君が支えてくれたように、今度は僕が君の力になりたい。
  奇跡でも魔法でも信じるから、打ち明けてくれないかな」

さやか「……ずるいよ」

恭介「え」

さやか「あたしは、ちゃんと、好きって言ったのに」

恭介「まあ、その、恋人でも友達でも、何でも良いよ。
  何であろうと、さやかは僕の一番大切な人だから。
  せっかくバイオリンを弾いても、いつも聞いてくれる君がいなかったら、勿体無いだろ?
  だからもう、急にいなくなったり、しないでほしい」

さやか「ホント、ずるい、最低だよ」

 そう言ってまた、涙が零れる。
 あべこべに、恭介は無垢な笑顔を浮かべ、さやかの手をとって、両手に包む。
 それでさやかは我慢をやめて、すがり付いて泣いた。

 結局、彼らはそれ以上の言葉を持たず、ただ黙って帰路についた。
 家が近い二人は帰り道も同じである。
 途中、電車の中で、さやかは恭介の左手をとって、繋ぐ。
 どうすればこの唐変木をその気にさせられるのか、つらつらと考えた。


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