過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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958:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 23:47:02.31 ID:aPwIrAIh0
数度の打ち合いを覚悟した、防御向けの構えでザガーン騎が迫る。
対するデュアル騎は、得物を前に突き出した攻撃的な形だ。
フィオナ「ォオオ!」
ライガー「ガァァアア!」
霊光帯びる角が、襲い来るライガーの爪や牙を弾く。
ザガーンはデーモン・ソードを巧みに振るい、四本の角刀が近付く前に、それらを強引に弾き返していた。
使い慣れた銀の大剣も片手に握る、二刀流の形である。
銀の大剣が、鋼のデーモン・ソードが何度か角刀と打ち合ったが、角刀はまだ刃毀れを起こしてはいない。
それでも、耐久にも限界があることを、ザガーンはわかっていた。
ザガーン(霊気は残り少ない、あと幾戟かで終いだ)
薄れ霧消する、深緑色のマナ。
強化され反発力を高められた角刀も、じきにただの角になる。
甲高い音で剣と刀が衝突した。
ザガーン(今だ!)
僅かな音の変化も聞き逃さない。角刀の霊気が全て霧消したことを、ザガーンは悟った。
ザガーン「ハァッ!」
ふたつ牙「!」
一刀両断。そう宣言するかのような、しかし避けようもない浅めの跳躍だった。
その一撃を外せば、ザガーンはデスライガーの背に戻れず、フィオナに踏み殺される危険もあるだろう。
だがザガーンには、フィオナごと一刀両断に仕留める、確かな自信があった。
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