過去ログ - 天子「どうせ私なんか、術もアニマもない、人間のクズなのよ!」
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◆ABsCEpS5PQ
[saga]
2011/06/13(月) 21:17:34.49 ID:tIjaTx+e0
……。
再び意識が戻ってきた時、私は柔らかな感触の中にいた。
目を開けると、天井……よりずっと近くに、大きな二つの果実による膨らみが視界に飛び込んできた。
幽香:
あら、おはよう(む)。
気分はどう?
妖夢:
幽香さん。
あの……。
幽香:
なに、どうしたの?
妖夢:
ごめんなさい、勝手な無茶をして。
そう言って起き上がろうとすると、幽香さんはダメよと言って自分の腿に私の頭をそっと押しつけて戻した。
そして私の頭を優しく撫でながらこう言った。
幽香:
いいのよ、何としてでも探索を終わらせろと言ったのは私。
そして私達はヴィジランツはディガーを守る者。
だからこれは私の責任。
それにあなたが謝るべきなのは私じゃないわ、あなた自身よ。
……でも、自分を大事にしろなんて言えないわ。
ただ冒険していればいい身分とは訳が違う。
ディガーは常に未知に立ち向かわなければならない。
何としてでも一歩踏み出さなければならないことがある、それだけ厳しい世界なの。
ある意味じゃ、「無謀」を選択したあなたが正解。
安全策を選ぶ腰抜けのディガーじゃ、タイクーンにはなれないのよ。
当然、そうして死んでいってしまう者もいる。
でも、それを忌避して逃げ回るんじゃそれもディガーとして死んでいるも同然。
それを覚悟してここまで来てるんでしょう?
だったらいいじゃない。
それに、反省すべきことが何だったかはあなた自身が分かってるはず。
私は何も言わないわ。
妖夢:
幽香さん……。
──タイクーン。
巨大な功績を残したディガーに与えられる称号。
遠い目でその称号を語る幽香さんの瞳に映るのは、私が知らない過去の日なのだろうか。
幽香:
ま、あのスケルトンをあそこまで弱らせられたら及第点ってところね。
これからも精々頑張りなさい。
幽香さんに抱きあげられ、ポンとお尻を叩かれて私は起き上がった。
及第点、か。
結構頑張ったつもりだったんだけどな。
それだけ厳しい世界、ってことか。
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