過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.11
1- 20
934: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/11/13(日) 06:50:14.88 ID:hMM60VVZo

あやせは勘違いしているようだが、兄妹だからって一緒に風呂に入るわけじゃねえ。
ましてこの歳でそんなことを口にしたら最後、俺の命はないものと覚悟しなければならん。
最後に俺が桐乃と一緒に風呂に入ったのだって、遠い記憶の彼方だし。
それにしても、女子中学生の背中を男子高校生が流している光景って一体……。

「わたしの次は、ブリジットちゃんとわたしでお兄さんの背中を流してあげますから」

「俺は別に……まぁあやせがそうしてくれるって言うなら」

妹がいる奴なら分かるだろうけど、この歳になって一緒に風呂に入りたいなんて思わんよ。
たとえ兄貴から入ろうと言っても、妹の方から拒否されるのは目に見えている。

「じゃあ、今度はお兄さんの番ですから、そこの椅子に座ってください。
 今日は特別ですから正座じゃなくてもいいです」

その言い方だと、俺はあやせの前ではいつも正座してるみたいじゃねえか。
ブリジットが石鹸をつけたタオルを持って、俺の隣りで今か今かと準備していやがる。
あやせも言ってたけど、こんなこと滅多にないことだし……まいっか。

それは俺が椅子に腰を掛けて、少しだけ上体を前に屈めたときに突然やってきた。
視界が急に薄暗くなり、世界がぐるぐると回り始めちまったような、そんな感覚だった。

「あ、あやせ……何だか分かんねえんだけど……身体の調子が変なんだ。
 ゆっくりでいいから、二人とも風呂から上がって誰か呼んで来てくれねえか」

「お兄さんどうかしたんですか? ……何だか、顔色が真っ青。
 今、すぐに係りの人を呼んできますから待っててください」

「あやせ、本当にゆっくりでいいから。
 二人とも裸同然の格好なんだし、落ち着いて着替えて、ちゃんと髪を乾かしてから……」

「お兄さんしっかりしてください。ブリジットちゃんはお兄さんを見ていて」

俺がまだ言い終わらないうちに、あやせがガラス戸を開けて飛び出していく姿が見えた。
ブリジットが不安げな顔で心配そうに俺を見ている。
すぐに廊下側の扉が開いた音がしたかと思うと、バタンと勢いよく閉まる音が聞こえた。
ゆっくりでいいってあれほど言ったのに。……あやせ、髪の毛が……濡れたままじゃねえか。

俺の意識は、そこで途切れた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/546.40 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice