過去ログ - 上条「学園都市? なんで俺がそんなところに?」
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36:第一章『交差する若者達』4-1/3[sage saga]
2011/06/18(土) 09:37:10.41 ID:cu4HEccu0

「上条さん的にはトワイニングのセイロンオレンジペコかレディグレイがビンゴなのですが売ってるかな売ってたー! あれ、プリンス・オブ・ウェールズ? なにこれこんなの初めて見たけどなんか美味しそう! つーかスコーンはどこ? 紅茶だけ売ってスコーンなしとかそんなことあるの!? ねえねえ店員さーん!!」

 海外から輸入した食料品――コーヒー豆だのパスタだのドリンクだのお菓子だのが所狭しと並べられた店に、そんな英国語の絶叫が響き渡った。

 クイーンズと称される英国語は、所謂『美しい』英語だ。ハリウッド映画などで、日本人にも聞き取りやすい英語を使うのは、イギリス人役者であることが多い(と言っても、英国語にもアイルランド訛りとかいろいろな訛りが存在するので、一概には言いきれないのが難しいところであるが)。
 だが、訛りこそないもののスラング全開な上条の英国語は、日本人からすると非常に聞き取りづらい。

 輸入品店とは言え、店員さんは普通の日本人だ。

 がちがちに固まった店員さんを前に疑問符を浮かべた上条の尻を、一方通行が軽く蹴った。
「痛っー! なにすんだよ、アクセラレータ」
 言語が日本語に戻り、ようやく店員さんが安心したような表情になった。
 睨んでくる上条を無視して、とりあえず先ほど上条が叫んだ紅茶三種をカゴに入れる。
「つゥかキャラ変わりすぎだろうがよォ……」
「紅茶は体液の一部です! 次は水だな水! 水が紅茶の味を決めるんだよ!」

 出会って数時間だが、この上条と言う少年、時折やたらめったにテンションが高くなる。
 実は、土御門に麻酔撃たれて抵抗できなくなった状態で国際空港まで連行された揚句、
 超音速旅客機で生まれて初めて重力の恐怖を味わい、
 その後超高速バイクのサイドカーに乗っけられて「制限速度? 何それ」と言わんばかりのスピードで寮まで案内された。
 ……という一連のトラウマを忘れるために、あえて度々ハイになっているのだが、
 今日上条に会ったばかりの一方通行や美琴にしたら、いきなり超ハイテンションになる躁鬱病患者を相手にしているような気分になる。




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