過去ログ - とある仮想の禁書目録
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28: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/18(土) 12:23:40.50 ID:EUAJ2zTr0
「…この何も無い寂れた場所が回収地点?」

「はい」

「この子は?」

「一緒に学園都市へ戻ります」

「見た感じ、輸送機とかないんだけど?」

「貴女が首を縦に振れば、すぐにでも学園都市に向かえますよ」

飛行機のエンジン音も自動車のエンジン音も聞こえないこの場所に、人員を運ぶための乗り物など、周囲を見回しても見つけることはできなかった。

美琴はこれ以上ここにいてもやれることはないと判断すると、男に小さく頷いた。

「いいわ。とりあえず帰りましょう」

「はい」

男は耳元から伸びているインカムに向かって何かを呟いた。すると美琴たちの後ろの凍った海が、派手な音を立てて砕け、泡立った海水の中から巨大な物体が現れる。

「…潜水艦?」

先端の丸くなった部分が上に跳ね上がり、瞬く間に中からスローブのような足場が伸びてきて、美琴たちの足元で止まった。

「乗ってください。話は中で。長時間浮上しているのは色々と問題があります」

「…行くわよ」

「はい。ミサカはお姉様についていきます」

スローブを登り、薄暗い空間を促されるままに奥へと進む。男の後ろからは駆動鎧が九体―そのうちの二体が一体の駆動鎧の両脇を持って入ってくる。おそらくは男のものだろう―乗り込んできて、全員が乗り終わるとハッチが閉じられた。

学園都市の誇る潜水艇は、学園都市の誇る超能力者を乗せ、母港への帰還の途についた。

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