過去ログ - とある暗部の軽音少女(バンドガールズ)
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/06/26(日) 09:49:23.90 ID:iNmol0qk0
「ここ……どこ……もうあるけない……」

薄暗い路地裏にて、疲れ果てた唯が壁にもたれかかって座っている。

「うい……ぐすん」

唯が絶望しかけたそのとき、物陰から一人の少年が現れた。

「お前、いい能力もってんな。見させてもらったぜ」

「だれ……?」

「あの研究者の連中とは関係ないから安心しな。
なあ、奴らはもうこのあたり一帯を取り囲んでる。お前が見つかるのも時間の問題だ。
捕まったら、酷い人体実験の日々が待っている。死んじゃうかもなぁ?」

「ひっ……!」

「そこで、だ。俺たちの仲間にならないか? 俺たちは強い。仲間になってくれたら、あいつらを蹴散らしてやる。
それに、俺たちはお前を実験台にしたりはしない。ただお前のその能力で、俺たちの仕事の手伝いをしてほしいんだ」

少年はわざと恐怖を煽るような言葉を使い、唯を追い詰め、仲間になるように誘導する。
この少年は学園都市の暗部に身を置く者であり、唯の持つ能力を利用しようとしていた。

「どうだ?」

少年が手を差し伸べる。
決して触れてはいけない、魔の手。
しかし、憔悴しきった唯に考える力は残されていなかった。

「おねがい……たすけて」

唯がその手をつかむ。
かくして、唯は一度入ったら二度と戻って来れない世界へと足を踏み入れた。


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