過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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(千葉県)
[saga]
2011/07/02(土) 00:33:58.93 ID:4jjVYGHho
一方通行への恐怖を、美琴は忘れていない。
彼を踏みつける足は今も小刻みに震えている。
美琴が分かっているのは「一方通行は今能力を使えないようだ」ということだけだ。
二度と能力を使うことができないのか。
それともただ今は使っていないだけなのか。
それすらも分からない以上、怯えが消えるはずもない。
それでも、美琴は自分の心を奮わせる。
妹たちを守るために、自分が戦わなければならない。
「私は、あんたが何をしたか絶対に忘れない。忘れちゃいけない」
目の前で電車に潰された9982号。
画面越しに血流を操作され"爆発"するところを見せられた10031号。
彼女たちの死にざまは、今でも夢に見て飛び起きることがある。
「あんたは、10031人の妹たちを殺した」
その言葉に、一方通行の体がびくりと小さく震えた。
それにも気づかず、美琴は一方通行の杖をちらりを視界に移す。
何らかの問題をその体に負って、治療を受けたのだろうか。
無慈悲に、残忍に、冷酷に、妹たちに耐え難い苦痛と死を与え続けた虐殺者のくせに。
彼に傷つけられ死んでいった妹たちは、そんなこともして貰えなかったのに。
「…………また、あんたのくだらない野望の為にあの子たちを苦しめようって言うの?」
けれど、そもそもそんな実験が企まれたのは、自分がDNAマップを不用意に与えたから。
上条はその事で自分を責めるなと言った。妹たちが生まれたことを誇るべきだと言ってくれた。
だが、妹たちに命を与えたと同時に、自分が例えようのない苦しみを与えたことに変わりはないのだ。
「……………………なんとか言いなさいよッ!!」
焦れて、大声を出す。
一方通行は沈黙を保ったまま。
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