過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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741: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/06/11(月) 15:43:28.30 ID:44GbrwKs0
庄太郎「はぁ…はぁ…」

熱気に体力を奪われながらも、庄太郎は走る

もしも、万が一敵が本拠地に辿り着いていたら

この国は、もう終わりなのだ

女子供はどうなるのか、男達はきっと皆殺しだ

庄太郎(それだけは絶対に…)


ドン、と角を曲がったところで誰かにぶつかった

敵兵か、と一瞬背筋が凍ったがそれは違った

阿修羅「…」

庄太郎「…あ、アンタ…」

阿修羅「…お前、敵ではないな」

庄太郎「も、もちろん!!!俺はこの国の人間だ…」

阿修羅「ほう…それで、お前に訊きたいことがあるが…これは一体どういうことだ」

その男は、くるりと辺りを見回して言った

庄太郎「敵だよ!!収容所に捕えてた敵兵が、一斉に外に出たんだ!!!」

阿修羅「…」

やはりか、と男は小さく呟いた

庄太郎「や、やはりって…」

阿修羅「…あの化け物が捕まっていた時点で、ただの兵士だけが警護では足りなかったのに…」

庄太郎「な、何言ってんだかさっぱりだ!!!」

阿修羅「…それで、お前はなぜ走っていた?」

自分よりも年下なその男は、しかし庄太郎よりも落ち着いている

庄太郎「本拠地に伝えに行かなきゃならない!!!」

阿修羅「…何を?街が破壊されている、と?もう遅い、もう」

庄太郎「アンタは諦めるのか!?まだ俺は諦めないね、妹がそこにいるかもしれねぇんだ!!!」

阿修羅「妹だと?」

庄太郎「瑠璃っていう、妹だ!!」

ピクリ、と男の眉が動く

阿修羅「…お前、彼女の兄なのか」

庄太郎「!!る、瑠璃を知ってるのか!?」





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