過去ログ - キョン「全世界をひっくり返しても必ずお前を取り戻す」
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48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/12(火) 19:52:36.57 ID:XTkHCf7H0
今更。人によっちゃそんな感想を今のハルヒに抱くんだろう。ああ、確かに。友人ってのがどれだけ大切なモンなのかを知るのが遅過ぎるのは間違いないさ。

それでも。今からだってお前が望めばそういう相手に出会えて、仲良くなって一緒に遊びに行ったりってな事は出来るんだ。なんてったって、お前は古泉いわく世界の全てを自由に出来るらしいしな。いや、そんな摩訶不思議能力を使わなくても良い。ただちょっといつもよりもフレンドリーに人に接すれば、それこそ一発だぜ。俺が保障する。

そうだな……ハルヒ、お前はちょっと活発過ぎるきらいが有るし、落ち着いていて、でもって物静かなタイプが凸と凹がしっくり来そうだ。ただ、それだけじゃお前の有り余る力に翻弄されちまうだろうからな。なんでも出来るタイプって言っちまったらちょいと選り好みが激し過ぎるか?
以下略



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/12(火) 20:01:45.96 ID:XTkHCf7H0
「だな。そんじゃハルヒ、俺らは先に行くわ。そうだ、鶴屋さん」

「ん? なんだい?」

「朝比奈さんをよろしくお願いします。いや、ハルヒでもいいけどな。大事を取って家まで送っていってやれよ。団長の仕事だろ、こーいうのは」
以下略



50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/12(火) 20:14:53.59 ID:XTkHCf7H0
「それで? 一体お前は何が言いたい?」

「いえ、ご自分の言動にお気付きでないのならばそれはそれで結構ですよ。……友達が欲しい、と思われるようになったのは良い兆候ですね」

それはハルヒの話で間違いないだろう。どうやら耳敏くコイツにもハルヒの独り言は聞こえていたらしい。ハルヒの監視が超能力少年における高校生活最大の目的であるのだからして、ハルヒの一言一句を聞き逃してなるものかと、そういう職務に忠実な心根が聴力にも作用しているのかも知れない。
以下略



51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/12(火) 20:26:40.13 ID:XTkHCf7H0
「あの頃の涼宮さんならば。今日の朝比奈さんと鶴屋さんのような睦まじい間柄の他愛の無いやり取りを目の当たりにされても苛立ちしか覚えられなかったはずなのです」

「大人になったんだろ、アイツもな」

果たして大人になるというのが具体的に何を指すのか。俺にだってそんな事は分かっちゃいない。心穏やかに過ごせるようになる事か、それとも一人は寂しいものだと自覚する事を言うのか。まだガキの時分を抜け出せていない俺には理解出来ない領域の話さ。
以下略



52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/12(火) 20:44:53.36 ID:XTkHCf7H0
果たして古泉は俺の言葉に「……職業病ですね、すいません」と言って苦笑した。北高名物心臓破りの坂に差し掛かり、もう何度目だったかも覚えの無い荷物持ち交代をする際に古泉はポツリと言った。

「貴方は、変わりましたね」

俺に言わせて貰えりゃお前だってこの一年で随分変わったんだと、言い返す気力は夏日が奪い取っちまっていた。
以下略



53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/12(火) 21:00:14.81 ID:XTkHCf7H0
なんて思いながら視線をコンビニから帰路へと戻した。コンビニを過ぎてしまえば住宅街へと続く道。俺の家もその住宅街の一角に有る。その道沿いにその見知らぬ少女は居た。

外灯の明かりが作り出す白いおぼろな円を出たら明日の自分は不幸になるって自分ルールでも作っちまったみたいに円の中心を違わずすっくと立つソイツ。立ち尽くす、といった感じでも無ければ誰かを待っているってようにも見えない。

ん? ……あの制服、北高だな。
以下略



54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/12(火) 21:21:37.75 ID:XTkHCf7H0
ええい、告白されんのが俺って決まった訳じゃないぞ。それに告白するつもりなんじゃないかってのも穴だらけの推理によるものだ。この住宅街から北高に通ってる男子って他に誰が居たっけ……えっと……。

古今稀に見る超高速で頭の中に有る虫食いだらけのタウンページを捲っていく。歩みは止めないが、意識していないと緊張して右手と右足が一緒に出てしまいそうだからそっちにも気を配らねばならん。チラリと気付かれないようにその少女のご尊顔を拝見させて頂けば、これがまあ「マジかよ」と脳内で絶叫してしまうに足りる美少女である。

誰だ? 誰に告白する気なんだ。三組の鈴木か? それとも七組の吉田か? もしかして俺じゃないだろうな? 見覚えの無い娘なれど「だったらお友達から」なんて返答を既に弾薬庫に用意してしまっている俺は……だって仕方ないじゃないか。美少女だぞ、美少女! それも毛色は違えどハルヒや朝比奈さんレベルのとびっきり。
以下略



55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/12(火) 21:48:26.36 ID:XTkHCf7H0
「……あー、っと」

立ち塞がったんならそっちから声を掛けてくれよ。どうして俺が何と言って切り出そうかを考えなくちゃならないんだ。良い天気だな? 阿呆か。時間を考えろよ、俺。

「俺に……何か用か?」
以下略



56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2011/07/13(水) 01:01:37.15 ID:Dq6BfiN/o
いいところで切るなあw


57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/13(水) 10:10:30.36 ID:KIc8HOTOo
続きまってるでー


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