過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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12:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/08(金) 21:15:52.71 ID:M0U/e/FAO
〜9〜

「いやーほんま助かりましたで先輩……」

「先輩いなかったらマジで終わんなかったよな多分……」

「まあ、たまたま通りがかったら泣きそうなお前達が見えて、見るに見かねてだったんだけど」

地下食品街付近の往来の中、男二人に女一人の三人組が闊歩していた。
一人はプルシアンブルーの髪を靡かせた長身の少年であり、野太いテノールボイスで揉み手している。
それを受けてカチューシャに纏められた黒髪をそよがせる先輩格と思しき女性がその傍らを見やる。
すると目を向けられたツンツン頭の少年が気恥ずかしそうにバツが悪そうに頭をポリポリとかいた。

「お前達、いつもこうなのか?能力開発でもない普通の五科目なんだから、別に演算に頭を悩ませる事もないと思うんだけど」

「僕らデルタフォース、三人合わせても吹寄さんの平均点に届くか届かへんかぐらいなんで」

「それを言うなって……ああもう成績はリーチ、出席日数はテンパイ、進級がもう地獄待ちですよ!」

「ほう、お前麻雀なんてやるのか?意外なんだけど」

「いや、“昔”父さんが家に会社の人連れて来て麻雀してるの見た事あって……それでなんか覚えちまって」

「僕はもっぱら脱衣麻雀やなあ。学園都市製3D脱ぎ脱ぎマージャンはリアル透け透け見る見る君やでえ」

「馬鹿っ!雲川先輩いるだろ!?」

雲川「別に私は構わないんだけど?お前らくらいの年のヤツはみんなそういう事で頭がいっぱいだと思ってるけど」

雲川先輩……と呼ばれた女生徒の名前は雲川芹亜と言う。
デルタフォースの通う高校の一学年先輩に当たり、今日はたまたま一年生の校舎の前を通りがかった所……
相も変わらぬ補習にない頭を抱えて唸っていた二人に声をかけたのだ。

雲川「まあもっとも?お前にはそれより遥かに刺激的な恋人がいるようで何よりだけど」ニヤニヤ

「いやー……それほどでも」テレテレ

「刎ッッ!破ァァ!」ドゴオオオオオ!

「痛っ!何すんだ青髪!!」

青髪「次はチ○コや!次ノロケたらチ○コ行くで!」

その後頭部に突っ込みと呼ぶには怨念と嫉妬のこもった鉄拳を突き刺し青髪が憤る。
ついぞ彼女いない歴=年齢の自分の傍から彼女いない歴0年へ昇格した親友に対するやっかみである。しかし――

少年A「お前は……僕に殺されなくちゃダメなんだァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

その時、絶叫が響き渡った。




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