過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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287:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/29(金) 21:11:31.40 ID:0s0AWUMAO
〜8〜

上条「……やべえ」

土御門「どうしたんだにゃー?」

上条「……ない」

吹寄「何が?」

上条「サイフがねえ!!」

三時限目の休み時間、途中から入って来た土御門を加えて校内の自販機にジュースを買いに行った段で上条はようやく気がついたのである。
財布がないのである。それも家に忘れて来たのかはたまた落としたのかさえあやふやな意識のままで。
それに振り返る青汁を飲んでいた吹寄と、豆乳を飲んでいた土御門からすればこの程度の上条の不幸など見慣れたものである。
が、とうの上条からすれば気が気でない。当たり前である財布とは生活の綱なのだから。

土御門「それは穏やかじゃないんだぜい。どこまで持ってたか覚えてるか?」

上条「待ってくれ今思い出すから……うーん、うーん……今朝まではあった……家だ!家に忘れたんだ!!」

吹寄「相変わらずね上条当麻……」

土御門「なら持って来てもらえばいいんじゃないか?さっきカミやんの嫁さんが家に――」

吹寄「上条の嫁??」

上条「(馬鹿っ!土御門!?)」

土御門「(うおっ!?しまったつい!!)あ、あーカミやん!ジュースなら俺がおごってやるんだぜい!デルタフォースのよしみでな!」

上条「お、おう!流石は持つべきものは心の友だよなマイフレンズ!!」

上条・土御門「「HAHAHAHA!」」

吹寄「(あやしい)」

と、珍しく口を滑らせた土御門の口を上条が手で覆い遮った。
青髪や土御門や雲川、一時身を寄せていた姫神などを除いて同居している事を知るのはごく一握りに留めておきたかったのだ。
だがそこにある欺瞞を吹寄は見逃さない。あまりに小芝居が大根過ぎて。

吹寄「……上条当麻?」

上条「な、なんだ吹寄?う、上手いなあこのバナナミルクシェーキ!」

吹寄「まさかとは思うけど――貴様、部屋に誰かと住んでるの?」

上条「ブーーーーーー!!!」

土御門「カミやん汚えええええー!!」

某探偵か毒霧で名を馳せたレスラーのように噴き出す上条。
そっちの気などないのにサングラスごと顔面をミルクシェーキまみれにされ割と本気で嫌がる土御門を見て――
吹寄は疑念を確信に変える。間違いなく同棲か、またはそれに近い状態にあると。




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