過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/07/29(金) 21:35:07.46 ID:0s0AWUMAO
〜21〜
禁書目録「じゃあおでんのカップ捨てて来るんだよ!」タッタッタ
上条「ち、ちくしょう!結局汁一滴もくんなかったぞあいつ!!」
麦野「自分の食い物は自分の食い物、他人の食い物は自分の食い物を地で行くやつだからね」
上条「何というジャイアイズム……」
そして上条に一口も渡る事なく露と消えたおでんカップを片手にインデックスがゴミ箱を探しに駆けて行く。
一人分空いたベンチに二人を取り残して、やや広い公園の何処へと。
風に吹かれる二人は、まるで子供の成長を見つめる親のようだとどちらともなしにそう感じていた。
上条「……ありがとうな、インデックスに色々教えてくれて」
麦野「あんたじゃ甘やかすからねえ?」
上条「ぐっ……上条さんは人に何か教えんのが苦手なんですよ」
麦野「……なーんか浮かんで来るわ」
上条「?」
麦野「さ・き・の・こ・と」
麦野がヒョイとコーヒーを手渡し、上条がそれを受け取って口をつける。
間接キスで顔を赤らめていた三ヶ月前が嘘のような枯れっぷりである。
三ヶ月と言えばまだ少し余熱のようなものが残されているだろうに。
麦野「例えばね?私とあんたが将来結婚したとしようか」
上条「ああ」
麦野「……今から子供の教育と叱る母親が私で、あんたは遊びに出掛けたり行事の時しか役に立たない父親になるビジョンが見えた」
上条「流石にそんな事ねえだろ!?つかリアル過ぎて夢がねえよ!!」
麦野「甘ったるいラブストーリーと安っぽいハッピーエンドだけ摘み食い出来んなら私は豚になるまでそうしてるわ。でもまあ……」
上条「でも?」
麦野「――そういう糠味噌臭い未来も、あんたとだったらそう悪くないか……なんて思っただけ」
例えばこの海のない学園都市にあって、もし二人が海に出掛けたとすれば――
恐らく砂の城やビーチバレーやスイカ割りに興じるでもなく……
言葉少なく肩を寄せ合い、同じ海の煌めきを眺めてどちらともなく眠りにつくような、そんな境地なのだろう。
上条「悪くねえなあ、それも」
麦野「で、テメエほっぽりだして詩菜さんとショッピング行く」
上条「俺と父さん二人きり!?」
麦野「あの人とは上手くやれそうな気がするの。なんか他人と思えない」
茂る夏を越えて深まる秋の落ち葉が冬を経て、春に豊かな土壌を育てるように――
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