過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/07/08(金) 21:12:21.24 ID:M0U/e/FAO
〜6〜
私には、この色褪せた街に植えられた風車が卒塔婆か十字架みたいに見える。
アイツには言った事ないし、言ったら怒られそうだから言わない。
でも、こうやってこいつらと顔を突き合わせてるとはっきりとわかって来る。
禁書目録「ずっとあったまっていられたらいいのに」
御坂「あら?あるわよ。学園都市特製“冷めないカイロ”」
禁書目録「そんないいのあるの!?」
御坂「あるわよ。ほったらかしにしてもゴミに出しても発火しないカイロ。“外”じゃ売ってないだろうけど」
禁書目録「ふーん。それは持つの?それとも貼るの?」
御坂「く、詳しいわね日本に来たの今年のくせに」
自分が人殺しの怪物で、そんな自分は絶対向こう側の人間にはなれないって。
昔なら考えもしなかった違いが、アイツと付き合うようになってからよくわかる。
もしかすると私は自分で思ってるよりも暗い女なのかも知れない。
禁書目録「他にも湯たんぽって言うのも覚えたんだよ!ねっ、しずりが教えてくれたんだよ!」
御坂「あんたが?」
麦野「そいつが服の中に猫入れてあったまってたの見てね。服に毛つくから止めろって言ってんのに」
御坂「へえ……まるでお母さんみたいね」
麦野「眼科行け。私はまだ十代だ。そんなデカいガキ産むのも育てんのも真っ平御免よ」
御坂「えっ、嘘!!?」
麦野「どいつもこいつも同じリアクションしやがってよォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
ひだまりの中浸かるぬるま湯。指先までふやけそうだ。
幸せ太りって言うのは確かにある。私の心についた脂肪だ。
けれど意外に性にあってるのかも知れない。こうやって晩御飯のメニューに頭を悩ませたり、気紛れにお菓子作ったり。
御坂「ごめん……ううん、本当ごめん」
麦野「二回言うなよ!何で二回言うんだよ!?」
御坂「ありがとうとごめんなさいは礼儀の基本でしょ?セ・ン・パ・イ?」プークスクス
麦野「ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね」
自分が嫌いな人間は、自分の作った料理をどんなに上手く作れても美味しいと感じられないって滝壺から聞いた。
……当たりだよ滝壺。でもね、そんな私の作る料理を美味い上手いって何でも食っちまう貧乏舌がいるんだ。
だからせめて、私は料理だけは手を抜きたくない。
壊す事と殺す事しか出来ない私の手から生み出せる、唯一のものだから。
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