過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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945:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/25(日) 16:11:00.98 ID:LC5MmfkAO
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海原「冷え込みますねえ……この国は嫌いではありませんが、この季節だけはどうも好きになれそうにもありません」

土御門「……海原、そんなものを飲みながら言っても説得力がないぞ」

一方通行「(帰りてェ……)」

一方、結標淡希を除く元『グループ』の面々はコンビニにたむろしていた。
一方通行はBossのブラックを、土御門は黒烏龍茶を、海原はお汁粉をそれぞれ片手に携えて。
さながら同世代の仲間達が持て余した時間を潰すように自然体に。

海原「ショチトルが好きなんですよ。故郷でも小豆はたくさんありましたし」

土御門「日本に馴染み過ぎだろうお前達二人は」

一方通行「……おい」

土御門「?」

一方通行「いつまでオマエらに付き合わなきゃならねえンだ」

海原「まあまあ。久しぶりに顔を合わせた事ですしたまには良いじゃありませんか。どの道向こうで一緒になるんですから」

土御門「くくく……旅は道連れ世は情けってな」

一方通行「……クソッタレが」

三人がコンビニに集ったのは『現時点』ではほんの偶然である。
一方通行は食事会までの時間潰しに、海原はお菓子類を、土御門は成人用偽造IDでアルコールを買いに。
ただ結標だけがこの場にいない。というより『学園都市』そのものにいないのだ。

土御門「そう腐るな一方通行。少なくともこうして顔を突き合わせて食事を囲む程度には平和になったって事だ」

海原「貴方自身も随分と丸くなられましたしね。一年前とは大違いです」

一方通行「………………」

人を食った笑みの土御門と人の悪い笑みを浮かべた海原を無視して一方通行は杖をついて歩き出す。
今年の夏からなし崩し的に始まった食事会もこれで四度目になる。
その都度欠席しようとして打ち止めや妹達に担ぎ出され付き合う羽目になるのも最早毎度の事であった。

海原「待って下さい一方通行。今から行ってもまだ早いですよ?」

土御門「そうだぜい。それとも待ちきれないのかにゃー?」

一方通行「ついて来ンじゃねェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!」

海原・土御門「「行く方向同じじゃないですか(なんだぜい)」」

駆け抜けた闇の中、底、奥、果てに辿り着いた先。それは彼を待つ家族の肖像であった。




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