過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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948:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/25(日) 16:13:47.30 ID:LC5MmfkAO
〜47〜

「どうもすいません艦長さん……わざわざ拾ってくれて」

「別に構わねえよ。行き先は同じだしな……って言うか前に買ったっつってたスクーターはどうした?」

「一昨日誰かにパクられてから見つかんねえんだ……不幸だー!!」

「俺も前に乗ってたブースタをパクられた事がある。アレイスターのクソ野郎がいなくなった後も相変わらずクソだなこの学園都市(まち)は」

ごった返す第十五学区駅前広場へと向かう一台のマイバッハに二人の男が乗り込んでいる。
一人は着崩したスーツ姿の青年であり、もう一人はありふれた学ラン姿の少年であった。
後部座席には買い込まれた鍋の材料と酒類がゴロゴロ転がっており――

「でもこうやってみんなとメシ食えるようになっただけ随分平和じゃねえか」

「えーっとこれで四度目か?仕切りの持ち回りが……」

「一回目が艦長さんのバーベキュー、二回目が食蜂さん行きつけのレストラン」

「三回目に滝壺がクラブ貸し切って、今回が削板だ。つうか河原で芋煮会とかこの時期やんなっつーんだ」

「“子供は風の子!根性があれば寒さなんて!”って言ってたもんなあ……」

「あいつ冬の朝でも乾布摩擦やるタイプだぜきっと……っ次の仕切りは第一位のクソ野郎にやらせるか」

そんな中ブラックルシアンを咥える青年がカッカッカと底意地の悪い笑みを浮かべる。
10月9日の戦いで身体を失った青年はその後の復活し、復讐戦で『勝ち』をもぎ取った。
その死闘たるや夜空の色が変わるほど激しいものであり、『学園都市が静止した日』として今も尚230万人の住人の記憶に刻まれている。が

「一番面倒臭い忘年会の仕切りをやらせてやる。せいぜい大恥かきやがれクソ野郎!ギャハハハハハ!!」

「(変わったなあこの人も……)」

そこで――


「ああん?」

「えっ!?」

マイバッハの運転席と助手席から見える駅前広場から何やら揉め事と思しき喧騒が二人の耳へと届いた。
それは平和の訪れた学園都市にあって今尚散発的に起こる――

「何やってんだアイツら!?」

「ケンカか?俺も混ぜろよ」

ドタバタのイザコザのハチャメチャである――


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