100:LX[saga sage]
2011/08/07(日) 20:28:04.40 ID:nHyfv/uy0
「いっけねぇ、一麻を忘れてた!」
突然、当麻が素っ頓狂な声を上げて飛び上がる。
麻琴のことを考えたところで、一麻を放り出していたことに気づいたのだ。
「心配ないだろう? そんなに時間は経っていないし、ここは他よりは安全なはずだ」
何をあわてているのか、と木山教授がたしなめる。が。
「それは、それはそうかもしれませんが、でも!」
当麻は部屋を飛び出し、最初に入った会議室に走り込む。
直ぐに彼がまた部屋から飛び出してきた。
「どうした?」
ゆっくりと戻ってきた教授が顔面蒼白の彼に声をかける。
「いないんです、あいつが!!」
当麻が叫ぶ。
「トイレの可能性があるだろう? わたしが見てこようか?」
相変わらず悠然とした教授がトイレの方向へ向かおうとしたが、
「せ、先生は女性でしょ! 男子トイレに入れませんよ!! ぼくが見てきますから、先生は他を見て下さい!!」
そう言うや否や、当麻は木山教授の脇を走り抜け、トイレのある方へ廊下をすっ飛んで行く。
「こら! 病院の廊下を走ってはいかんぞ!」
木山教授の叱責も、もはや彼には聞こえてはいなかった。
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