過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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896:LX[saga sage]
2012/10/08(月) 19:24:12.67 ID:vRcZk8Ww0

「あけましておめでとう御座います。初めまして、御坂麻美と申します。宜しく御願い致します」

「あけましておめでとう御座います! 新年早々にすみません、僕、新藤兼嗣といいます。宜しく御願いします」

「姉の御坂美琴です。宜しく御願いします」

「え? あ、ああ……あの『超電磁砲<レールガン>』の御坂さん? 確かによく似てらっしゃいますね?」

「そう言われます」



新年、元日。

学園都市第八学区にある柏原病院。

御坂美琴と御坂麻美(元:検体番号10032号、御坂妹)はそこにいた。



「先に簡単な検査を行います。直ぐ終わりますので、あちらの部屋へ御願いします」

女性看護士に案内されて、麻美が別の部屋へと消える。

「今はどこまで進んでいるのですか?」

美琴が訊ねるのは、先ほど挨拶をした新藤医師。

「そうですね、他ではよく知りませんが、少なくとも出産の際に用いられるものとしては、今はAIMジャマーよりもAIMコントローラに開発の主力が移っている、というのが正しいですかね。

とりあえず、能力の暴走を緊急避難的に押さえよう、ということでAIMジャマーの小型化が進められ、同時にそのキャパシティのアップが図られたのは御存知ですよね?」

「ええ。単純に演算妨害、というキャパシティダウンは私が中学生の時にはもうありましたから」

あの、頭が割れそうになる強力無比なキャパシティダウン装置。

あれを作り出した、マッドサイエンティスト、木原=テレスティーナ=ライフライン。

彼女は今もまだ、牢の中にいるのだろうか、と美琴はふと思い出す。

「あれこそ緊急避難だね。副作用も何も全く考慮外だったからね」

カエル顔の医者が苦い顔でつぶやくように答える。

「そう、それで脳の負担を無くす、あるいは非常に小さいものにする、と言うことで作られてきたのがAIMジャマーなんですがね。

これの有利な点は、能力者のパーソナルリアリティの内容如何に関わらず対応が可能なことです」

「はい」

「こちらは、今は更に小型化して、少なくとも身につけられるくらいに出来ないか、という方に開発の方向が向いています。

ただ、問題は大きさが小さくなるに従って、ジャマー自体の能力が下がってしまうことなんです」

「そうなんだね。割り込んで済まないが、新藤君、僕は、そこについては、数で勝負する方法を今考えているんだよ。

小型になるのなら、何も1つである必要はないからね。

そりゃもちろん、小さいヤツを1コ、首から提げておけばOK、というのが究極の姿だろうけれど、エネルギーをどこから得るかという問題があるんだね」

新藤医師と冥土帰し<ヘヴンキャンセラー>の話に、美琴も引き込まれている。

「で、今、ちょっとしたアイディアがあってね、前に書いた論文を元にして開発を始めているんだよ」

「どんなものですか?」

美琴がカエル顔の医者に訊くと、彼は笑って答えた。

「そうだね、例えば、髪の毛ぐらいの細いジャマーを作れないかってね。これの利点は、外観からでは見分けがつきにくいことだ。

それに、僕が今考えている方法でならエネルギー源に心配がないんだよ。

しかも僕の方法は、非常に効率がよいと思われるので、出力は小さくてもレベル3以下の能力者であれば、1つで能力の暴走を阻害するのには十分であると見ている。

更に、高位の能力者に対しては、数を増やすことで合計の出力をいかようにも調整出来ることだ」



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