過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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938:LX[saga sage]
2012/12/02(日) 19:55:07.91 ID:fLg29DFl0

「あんた……無事だった?」

薄暗がりの中、興奮が冷めやらない美琴が麻美の様子を訊ねている。

「はい、なんとか……おかげさまで、この子も無事でした」

結標淡希によってテレポートされた土御門元春はあっけないほどに赤ん坊の一麻を確保し、今、その子は母である麻美の腕の中ですやすやと眠っていた。

「アンタは死んでくれた方が私はせいせいするけど、その子には罪はないから」

「……はい」

「美琴、そう言う言い方はやめろ」

刺々しい物言いの美琴を制止しようとする当麻。

「うっさいわね、あんたは黙ってなさいよ! 二人をこんな危険な目に遭わせといてさ、どの面下げて偉そうに」



触らぬ神に祟りなし、とばかりに、雲行きの怪しい三人から少し離れて立つ土御門と結標は顔を見合わせ、小声で話をしていた。

「つまり、あの上条ってのがクローンに子供産ませちゃったって事でいいの?」

「いろいろと理由があるが、事実はそうだ」

「ちょっと待ってよ、そんな男とあの超電磁砲<レールガン>は付き合ってるわけ? あり得ないわよ、冗談でしょ?」

「オレに聞くなよ。当事者に聞いてくれ」

眉をひそめた彼女は吐き捨てるように言い放つ。

「姉妹丼なんて、まるでエロゲじゃないの。あーやだ、気持ち悪い。吐きそう。ね、私、もう帰るから」

「ちょっと待て。もう他のアンチスキルも来るだろう? お前の資格が必要なんだにゃー」

「チッ、取るんじゃなかったわね、こんな資格。めんどくさいだけで、良いことなんか一つもないんだから。マジ騙された」

……学校の先生になるなら断然有利だぜい、という土御門の巧みな勧誘で、彼女はアンチスキルの準職員免状を取っていたのだった。

学生の今はジャッジメントとしての権限はもちろん兼ねており、もちろん社会人になって申請すれば正規職員免状に切り替えが出来るという代物だった。

「でもなー、あわきん? あんまりサボりすぎると免状取り上げってこともあるらしいぜい? そうしたら先生の道は」

「ああもう、わかったわよ! 居れば良いんでしょ居れば!」

「さすが、成績ダントツトップで合格したひとの言うことは違うにゃー」

「バカにしてる? つっちー、アンタ時間つぶしにさ、ちょっとそこの壁に埋まって来るって愉快な冒険やってみない?」 

「スマン、オレが悪かった」



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