過去ログ - 新・学園都市第二世代物語
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990:LX [saga sage]
2013/01/10(木) 21:36:17.47 ID:1IBHAIL60

目が冴えてしまった。

お姉様<オリジナル>の淫らな声が、私を興奮させていた。

ふとんの中で、私は本能に導かれるかのように、夢中で自分の秘所を自分でまさぐり、あのひとに抱かれる自分を想像し、自分を慰めた。

私にとって、それは初めてのことだった。

熱にうかされたようなひとときが過ぎ、ふと我に返ると私は急に恥ずかしくなり、トイレに立った。

廊下にはお姉様<オリジナル>の声はもう響いておらず、家の中は静かだった。

その時になって気づいたのだが、そこら中に漏れ出していたお姉様<オリジナル>の電磁波が、かつてないほど乱雑だったことだ。

何も知らずにこの電磁波を感じたら、何事ですかと飛び込んで行っただろう、と思うくらいの無茶苦茶なものだった。

もしかしたら、私がおかしくなったのは、お姉様<オリジナル>の乱れた電磁波に当てられたからかもしれない。

ビデで清めている時に、私はお二人が廊下を歩いていったのを感じ取った。きっとお風呂に行ったのだろう。

少し経ってから、私は客間に戻った。廊下にはシャワーの音が小さく聞こえていた。話し声は聞こえなかったが、もう沢山だった。

部屋に戻って、私は念のため、軽く香水を吹いた。

ショーツは恥ずかしくなるくらい汚れてしまっており、とてももう一度履けるものではなかった。

だが、それは寝る前にシャワーを浴びた時に代えたスペアであり、もう新しいものはない。が、こうなったら仕方がない。

やむなく今日(昨日か)履いていたものをもう一度履いた。まさかノーパンというわけにはいかないから。

私はため息をついて、ふとんに潜り込んだ。

今度はスムースに、疲れ果てた私は泥のように眠り込んだ。



翌朝、お姉様<オリジナル>は驚くほど輝いていた。女の私が驚くほど、羨ましく思うほど。

肌はスキンローションを塗り込んだわけでもなさそうなのに、ぬめぬめと鈍い光沢を放っていた。

「なーに? キスマークでも付いてる? 美子、ちゃんと言ってよ?」

屈託無く笑うお姉様<オリジナル>、お綺麗です。

でも、昨夜のあの悦びの声を聞いた私は、今朝のお姉様<オリジナル>の声がまるで作り物のように聞こえてしまうのに当惑してしまった。

「あんた、ほんと肌綺麗よね。ちゃんとお肌のケアしなさいよ、もったいないから。UVローションどこの使ってる?」

あの、お姉様<オリジナル>と同じものですけれど。香水だって同じものにしてますよ。影として当たり前でしょ、と仰ったのは誰でしたっけ?

「あ、そっか。私と同じにしろって言ったんだっけ……おかしいなー。どこで差が付いてるんだろう?」

それは、ミサカの肉体は14歳レベルまで培養槽の中でしたから、お日様を存分に浴びて育ったお姉様<オリジナル>の肉体とは違いますよ。

御存知でしょう?

「あ、一つ言い忘れてた。あのね、アイツ、土曜日から海外出張だって言ってた」

「えーっ!?」

予想だにしなかった、爆弾発言。

そんな……そんな……ほんとですか? 

……そうか、昨日のあのひとの変な顔は、それ……?

「あの、それであのひとは……?」

「気が付かなかったの? もう出て行ったわよ? 出張前で、朝の会議だとかで、6時半には出て行ったかなー」

私、泣きたい。話が全然違う……

「仕方ないでしょ。今回のは突発らしいし、私だって一昨日聞いた話だもの。

なーに不満そうな顔してるのよ、半月だそうだから、まだ良い方よ? そりゃ1年とかだったら貴女、泣くでしょうけど」

お姉様<オリジナル>が半分ざま見ろ、と笑っているような気がした。

私のプランが、いや妄想がガタガタと音を立てて崩れてゆく……。


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