過去ログ - ドイル「敗北を知りたい」QB「それが君の願いなんだね」
1- 20
214: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 21:54:34.62 ID:ESVWSeCho
十数分後、ドイルは玄関を出て、ドアに鍵をかける。
動きやすさを考慮して、ジャージにTシャツというラフな格好であった。

ドイル「よう、待たせたな」

以下略



215: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 21:55:35.61 ID:ESVWSeCho
杏子「あれは私の固有の魔法だよ」

ドイル「固有の魔法?そんなものがあるのか?」

杏子「そうだ。キュゥべえによると、願った内容によって自分だけの魔法が備わるらしい」
以下略



216: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 21:56:01.40 ID:ESVWSeCho

半時間ほどで、ドイルたちは目的地に到着した。
つい最近、杏子と死闘を尽くした場所、教会跡地である。
鬱蒼と茂ったツタが建物の外壁を覆っており、まさに廃屋といった外観だった。

以下略



217: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 21:56:28.80 ID:ESVWSeCho
そう言って杏子は神妙に語り出した。
彼女の家族のことを。
彼女達の貧困のことを。
彼女が叶えた願いのことを。
彼女の願いが生んだ能力のことを。
以下略



218: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 21:57:08.39 ID:ESVWSeCho
杏子「私の能力、幻惑のことさ」

ドイル「ふむ」

杏子「私さ、最近まで能力が使用(つか)えなかったんだよ」
以下略



219: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 21:57:42.16 ID:ESVWSeCho
頭の中に声が響く。
ドイルと杏子が振り返ると、白い獣がいた。

杏子「キュゥべえ……」

以下略



220: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 21:58:34.55 ID:ESVWSeCho
杏子「強化……?」

ドイル「身体強化とは違うのか」

QB「それとは別物だよ。わかりやすく言えば、君は他者の能力を上昇させることが出来るんだ」
以下略



221: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 21:59:05.24 ID:ESVWSeCho
QB「敗北を知りたいというのはより強大な敵を求めているということだろう?だから他者を強くするという能力が発現したんじゃないかな」

杏子「だから私もまた能力が使用(つか)えるようになったのか」

QB「そうだ。ドイルの能力が君のリミットを外したってことさ」
以下略



222: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 21:59:59.97 ID:ESVWSeCho
杏子「ところでだ、話はかわるが……いや、私にとっちゃコレが本命なんだがね」

ドイル「なんだ」

杏子「いやさ、最近狩り場(テリトリー)を広げたいと思っていてね」
以下略



223: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 22:00:32.07 ID:ESVWSeCho

夜の繁華街を、少女は歩いていた。
ロングブーツにホットパンツ、シャツの上にパーカーを羽織っている。
見た目から推測すると年齢は13〜4歳ほどであろうか、その割には少し大人びて見える。
ぶらり、ぶらりと夜の街を闊歩する姿はどこか不敵で、その雰囲気が少女を大人びてみせる原因かもしれない。
以下略



224: ◆jZWXi8L9Ck[saga]
2011/09/05(月) 22:01:00.84 ID:ESVWSeCho
杏子はこの熱の正体を何となく理解(わか)っていた。
闘いたいと、細胞が鳴いているのである。

生き残るために戦いはすれど、闘いのために戦わない、それが以前の杏子であった。
しかし、今は違う。誰かと戦いたくてしょうがないのだ。
以下略



301Res/149.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice