過去ログ - 僕はいつだって卑劣だ
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44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/21(木) 13:07:42.56 ID:sjCLmELAO
「威勢良く喧嘩売ってきたわりにはあっけなかったな」

 勝ち誇ったような笑みを浮かべて言いながらも、鋼介はほんの少し苛ついていた。
少女の頬を打った際に当て損なったのか、右手がやけに痛む。
自分らしくない失態に鋼介は舌打ちをした。

「おい? まさか落ちてるんじゃないだろうな。お前まで僕を失望させるのか?」

 少女の長い前髪を掴み、無理矢理立ち上がらせて頬をはたく。

「ん……」

 一瞬だけ眉を顰めて目を開けると、少女は鋼介の首に腕を回した。

「……強いね、ていうかエゲツないねぇ。で、これから何してくれるのぉ?」

 少女の吐息は生温い熱を帯びていた。
柑橘系の香水の爽やかな香りと少女の妖艶な吐息は混ざり合い、鋼介の視界を茹だらせる。

「急かすなよ」

 鋼介の眼鏡の奥の瞳が爛々と輝く。
溢れ出る破壊衝動を抑えようともせず、鋼介は全力のアッパーカットを少女の顎に向けて繰り出した。


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