45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/21(木) 13:21:03.55 ID:sjCLmELAO
頭上に唾を吐くような、そんなあからさまなしっぺ返しだった。
「つっ……!」
鋼介の拳は確かに少女の顎を打った。その筈だった。
鋼介の頭の中ではこの少女が自分に蹂躙される事が既に規定事項だった筈。
だが粛清を受けたのは鋼介の方だ。
「……お前、一体僕に何をした……?」
「私はなーんにもしてないよ。君が勝手に殴ってきて勝手に痛がってるだけだもん」
少女の顎を打った時の感覚は人間の顎を打った時のそれとは大きく異なっていた。たとえるならそう、鋼、鋼鉄だ。
「いってぇ……」
患部を恨めしげに見つめる。熱を持って腫れ上がった指は運が悪ければ骨折に至っているだろう。無論鋼介が不良生徒に負わせた怪我と比べれば掠り傷のようなものだが。
「ねぇねぇ。君に聞きたい事があるんだけど」
痛みを堪える鋼介の顎を細い指で持ち上げ、少女はあどけない表情で言った。
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