過去ログ - とある未来の通行止め
1- 20
17:ブラジャーの人[sage]
2011/07/15(金) 00:43:09.18 ID:WdcBs0Va0
一方通行は打ち止めに一歩近づき、今までよりも少し大き目な声を出しながら
左手を彼女の頭に置いた。

「じゃァ昼飯食って帰るかァ?オマエの食いたいもンでいいぜ」

指でアホ毛をぴょんぴょんと弄った後、さらにこめかみから髪を梳くようにして
耳や頬にもするすると手のひらを滑らせた。


その一方通行の行動に、教室がどよめく。


「ひゃ、な、なんだかあなた、機嫌がいいみたい?」
「さァてなァ。こんなカッコしてるからじゃねェの?」
「じゃあ、じゃあね!ミサカね、あなたと学食でご飯を食べたい!って…
だ、だめかな……?もう帰りたい?」

一方通行は一瞬だけで教室の反応を読み取り、満足げにうなずいて了解した。

「別にかまわねェよ。ほら、さっさと行こうぜ」
「いいの!?やったー!学食は外の体育館の横にあるの。結構安くて美味しいんだから!」

こっちこっちと、はしゃぐ打ち止めが一方通行の手を引いて教室から出ようとする。
背後で、女子生徒たちはこちらを見て華やかな噂話、数人の男子生徒は嘆きの声を。
浮かれている打ち止めはその様子に気づいていないようだが、それこそに神経を張っていた一方通行は、『妙な高翌揚感』が、純度を増して高まっていくのを感じていた。

それは今まで生きて、初めて味わう不思議な感覚だった。とてもイイ気分だ。


「あ、いけない。鞄持ってくるの忘れた、ってミサカはミサカはあわてんぼ」

教室を出たところで、打ち止めがちょっと待ってて、と引き返す。数秒してから
大勢の女子生徒に取り囲まれて驚愕、困惑する打ち止めの悲鳴が響く。

一方通行は思わず下を向いて口元を押さえたのだった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/663.85 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice