過去ログ - 吹寄「上条。その……吸って、くれない?」
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933:nubewo ◆sQkYhVdKvM[saga sage]
2012/02/17(金) 20:35:26.82 ID:SKE9GiOQo

「上条君を追っかけて転校してきてんだから、そりゃ姫神は上条君狙いでしょ。上条君だってまんざらでもないと思うし、そういうの」
「……」
「やっぱああいう清楚なタイプの子から想われたら、男子は絶対に手を出しちゃうでしょ」
「そう思うなら自分もそういう路線で行けばいいじゃない」
「え、私? ムリムリ。私やあんたみたいなのじゃ上条君はなびかないし」
「……どういう意味?」
「えっ?」

問いかけには、二つの意味があった。
姫神みたいなのが上条の好みで、吹寄は範囲外というのは聞き流せない下馬評だ。
そして、そのクラスメイトが、暗黙の前提として付き合う相手に上条を選んでいるような物言いなのが、見過ごせなかった。

「べ、別に上条君を狙ってるって訳じゃなくて。ほら、話に上条君が出てきたからってだけ」
「そう」
「クラスでバカやってるから評価は低いけど、締めるトコは締めるっていうか、自分ってのを持ってる感じがするじゃん、上条君って。
 ああいうところは、私みたいなヘラヘラしたのとじゃつりあわないと思うんだよねー、ってだけの話」
「……別にあたしはヘラヘラしてないけどね」
「ん? あれ、もしかして吹寄って意外と上条狙い……?」
「別に。狙ってなんかいないわよ」

もう、射止めているわけだし。

「なら怒るのやめてよね。なんか吹寄の本命を馬鹿にしちゃって怒られたのかと思ったし」
「そういうのじゃないわよ」
「まあ、今からどう動いても姫神ルートで決まりっしょ。さっさとフリーのかっこいい人の話で盛り上がるべきよね」
「あたしは興味ない」
「吹寄っていつもそうだね。まあ、硬派で似合ってるけど。って、あ、姫神出てきた」

ありがとうございました、と抑揚に乏しい声で呟き、姫神がこちらに向かってきた。
同時に、吹寄さん、と呼ぶ声が奥からした。

「あのおっぱいを上条君は独占かー。……姫神お疲れ!」
「うん」

姫神に声をかける前の、小さく呟いた声がやけに耳に残った。
それを振り切るようにして、姫神は保健室の奥へと進んだ。



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