過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
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125:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:05:04.96 ID:vyHZ93aso
ええいやってしまえ投下します
126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:06:12.26 ID:vyHZ93aso
***
127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:07:32.96 ID:vyHZ93aso
「……あとは、この部屋に逃げ込んで今まで隠れていた、という次第です」
一息に語り終えて、みゆきは顔を上げた。
128:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:10:28.64 ID:vyHZ93aso
「待ってください、かがみさん! どこに行くんですか」
「……どこって……決まってるじゃない、312号室よ」
部屋から出ようとする私の腕を、みゆきが掴んで制止する。
129:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:11:31.23 ID:vyHZ93aso
腕を握る力がすっと抜け、彼女の表情が悲痛な色に染まる。
「……違います……ただ……」
「ただ、何よ! 今までそれを確かめないでいたんじゃないの? こなたが生きてるっていう可能性を、見ないフリしてきたんでしょ!?」
130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:12:00.44 ID:vyHZ93aso
瞬間、私は景色を見失った。
じわじわと頬に痛みが広がって、ようやくそこを弾かれたのだと気付く。
眼前からはみゆきの姿が消え、代わりにゆたかちゃんが立っていた。
131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:13:08.65 ID:vyHZ93aso
「自分だけ辛いなんて、思わないで! いちばん辛くて、だけど、がんばってるのは高良先輩だよ!」
彼女の言葉が、私を目覚めさせる。
感情の激流を吹き飛ばしてくれる。
132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:14:04.25 ID:vyHZ93aso
「そんな、高良先輩を悪く言うなんて……許せるわけないよ……」
……ごめんなさい、ゆたかちゃん。
私は本当に……どうかしてた。
133:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:15:05.04 ID:vyHZ93aso
「……みゆき」
彼女は泣いていた。
134:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:15:57.21 ID:vyHZ93aso
「みゆき……」
何を言うべきかもわからずただ声をかけ、手を差し出す。
そんな私の行動は、すぐに中断されることになった。
135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/01(月) 18:17:25.13 ID:vyHZ93aso
初めは鈍い音。
粘土を壁に叩きつけたような音だった。
それがカーテンで目隠しされた窓の外から聞こえてくる。
繰り返されるその激突音が、私達の意識を釘付けにした。
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