過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
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154:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:39:45.35 ID:hmDMckbPo
そこは真っ暗で、何も見えない空間だった。
そこではただ、声が聞こえた。
こなたの声が、悲しげな声が頭に響く。
155:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:41:50.90 ID:hmDMckbPo
(助けて、かがみ)
……助けるって?
156:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:43:14.47 ID:hmDMckbPo
( 私を 救って )
157:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:52:45.88 ID:hmDMckbPo
「―――こなた!」
突然世界に光が差して、私の目は反射的に固く閉じられる。
158:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:54:01.09 ID:hmDMckbPo
「よお柊、大変だな」
「良かったね、ひーちゃん」
日下部、峰岸が横になった私を見下ろしている。
159:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:56:31.20 ID:hmDMckbPo
「ここは……」
蛍光灯の光が白塗りの壁に反射し、その眩しさが私の神経を目覚めさせていく。
160:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:57:14.08 ID:hmDMckbPo
しかしそこに居るべき人々が今ここにはいない。
「峰岸、みんなは……」
161:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:57:50.54 ID:hmDMckbPo
「……みゆき」
言葉が出てこない。
言いたいこと、言うべきこと、たくさんあるのに。
162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:58:39.31 ID:hmDMckbPo
「……私も、みなみさんも、ゆたかさんも、無事ですよ」
心臓が跳ね上がり鼓動が全身を揺さぶると、押し出されるように涙が滲み出た。
163:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/05(金) 23:59:59.26 ID:hmDMckbPo
「…………よかっ……た…………」
それ以上、何も言うことはできなかった。
164:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/08/06(土) 00:00:28.44 ID:HMhA1kjqo
「……それで、そこの廊下を抜けると従業員出口があるというわけです」
この部屋、従業員控室について一息に説明をしたみゆきは、ほっと表情をゆるめてホットミルクを一口含んだ。
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